2017/07/26 08:00 配信
2016年度にBS・CS(有料多チャンネル)で放送されたオリジナル番組の中から、優れた番組・企画を表彰する「第7回衛星放送協会オリジナル番組アワード」。オリジナル番組部門の1つであるドラマ番組部門で「ドラマW 稲垣家の喪主」(WOWOWプライム)が最優秀賞を受賞した。
あがり症の小学2年生の宙太(ちゅうた)が、同居する伯母と叔父の喪主あいさつまでしたくないと、自分の将来に不安を抱き、それを解消するため伯母と叔父を結婚させようと奮闘するホームコメディーだ。同番組のプロデューサーであるWOWOWの堤口敬太、宙太を演じた7歳の金成祐里(かなり・ゆうり)、その伯母・杏子を演じた広末涼子に出演の感想や作品への思いを聞いた。
堤口「このような賞をいただいて、たいへん光栄です。このドラマは、まず小山ゴロさんの脚本がとても面白かったんです。演出を英勉(はなぶさ・つとむ)監督にお願いし、“平成の寅さん”(渥美清主演の映画『男はつらいよ』シリーズ)のようなドラマを作ろうということになりました。WOWOWのドラマは社会派の作品が多いのですが、今回はハートフルなホームコメディーで受賞できたのがうれしいですね」
堤口「宙太役では子役のオーディションを数回実施しました。もちろん、オーディションには、演技の経験が豊富な“ザ・子役”という感じの子も来てくれたけれど、金成くんの演技はとても自然だったんですね。宙太は、自分で行動を起こしたくてもうまくできない。そのもどかしさを体現できる子がいいと思って、金成くんにお願いしました」
金成「選ばれて、お母さんが『宙太役に受かったよ』と教えてくれたとき、すごくビックリしました。うれしかったです」
堤口「そして、広末さんに杏子役をお願いしたのは、最近なかなか家族もので温かいドラマがないと考えたときに、やはり本作のヒロインは愛されるキャラクターにしたかったんです。広末さんが今まで演じてこられたような、かわいらしい中に愛情もある女性にしたいと思ってお願いしたら受けてくださって、うれしかったです」
広末「いえいえ、そんな。杏子は自由奔放でストレートな女性でもありますよね。演じていてすごく楽しかったです」
堤口「未婚ですが、稲垣家に出戻ってきた娘で、家での生活態度はダメダメなんですが、人情味あふれる人で、家族みんなに愛されているんですよね」
広末「久しぶりに痛快な役でした。ここ数年は、私の年齢もあると思うんですが、母親など背負うものが大きい役が続いていたんです。でも、杏子は、世間がこうあるべきと課してくる女性像から逸脱して『そんなの関係ない!』と行動できる。演じている私が痛快なのだから、見ている人も気持ち良いだろうなって思いました」
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