石川恋、デビュー10周年で連続ドラマ初主演。30代は「表現を通して恩返しすることにフォーカスを当てていきたい」<猫カレ -少年を飼う->
主人公・藍と違い「近しい人には全部見せるタイプ」
――藍は、職場で自分の本音や不満を言えないタイプですが、石川さんは仕事で壁にぶつかった時に相談するタイプですか?
私は、落ち込んだり悩んだりした時はすぐ近くにいる人に話すタイプです。マネジャーさんや親友、母に普段からいろいろな話をしますし、すぐ泣くし、近しい人には全部見せていますね。
――藍のようなタイプが近くにいたら、石川さんならどう接しますか?
中には話すことがストレスになる人もいますし、ストレスの発散方法や落ち込んだ時の消化の仕方は人それぞれですよね。実際に私の周りにも、全然言わずに後から明かす子もいれば、リアルタイムで「話聞いて!」と言ってくる子もいるので…。
私がもし藍の友だちだったら、清香(坂田梨香子)のように飲みに誘うと思います。あえて聞き出すよりは、楽しい時間を作って、少しでもご機嫌になって帰ってくれたらいいなという接し方をする気がします。
――藍は“バリキャリウーマン”として描かれていますが、石川さんは仕事のオンオフはしっかり切り替えられる方ですか?
なかなか上手に切り替えられないタイプです。現場に入るとそれで頭がいっぱいいっぱいになってしまって、準備もギリギリまでやっていないと不安になってしまうんですよね。
ただようやく最近は、翌日の朝が少し遅い日であれば、2時間だけでも友だちを誘って一緒に銭湯に行って、サウナに入って、帰りにビールを一杯飲んで帰るということができるようになってきました。作品のことをずっと考えるよりも、次の日に清々しい気持ちで現場に行けるようになっていると感じます。
今作の魅力は「名前をつけられない関係性」
――石川さんから見て、今作の魅力はどんなところだと思いますか?
「名前をつけられない関係性」ですかね。
回を追っていくごとに少しずつ関係性が変わっていきますが、簡単に一言では表せられない。家族愛とも違うけれど、恋愛感情と言ってもまだしっくり来ない部分もあるし…。大きなドラマがあるわけではないけれど、穏やかに生活が進んでいく中で、確かになっていく二人の絆のようなものを伝えられるように頑張りたいですし、それが魅力かなと思います。
――“ホームスイートヒューマンドラマ”ですもんね。
そう! すごく上手に言ったなと。ラブではなくスイートというのも絶妙ですよね。
――最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします。
一生懸命自分の足で立って生きていこうとする中で、孤独を感じたり、周りと比べて落ち込んでしまったりすることが、どういう生活をしていてもあると思います。そういう方たちに癒やしを与えられたり、温かい気持ちになって「明日も頑張ろう」と思ってもらえたりするような作品になっているので、引き続き楽しんでいただけたらうれしいです。
オデッサ・エンタテインメント