須田亜香里の初フォトエッセー「がんこ」(扶桑社)が11月1日に発売された。著書としてもSKE48卒業後は初となる今作では、リアルな須田を表現するため、東京と愛知を中心に撮り下ろした写真に加え、須田の魅力や素の部分にフォーカスしたエッセーを書き下ろしている。そんな3作目の著書発売を控えた須田にインタビューを行い、執筆の様子やアイドル時代には話しづらかったという“仕事観と金銭感覚”の話などを聞いた。
――これまで自己啓発本の「コンプレックス力 なぜ、逆境から這い上がれたのか?」(2017年、産経新聞出版)と新聞連載をまとめた「てくてく歩いてく―わたし流 幸せのみつけ方―」(2022年、中日新聞社)と2作の著書がありますが、過去2作と比べて今作はどんな内容になっているんでしょうか?
一番の違いは“生身の須田亜香里”に一番近いということです。「コンプレックス力」は私が他人や世間とどう戦ってきたか、どう戦っているかという生き方を書いていて、「てくてく歩いてく」は日常のハッピーな生き方を書いています。
今回は聞かれたら答えるけど聞かれなかったら話さないような些細なことまで、生身の自分が全部書いてある本かなと思います。
書き方の面では、1冊目が“ですます調”で2冊目が“である調”になっているんですけど、今までの本と変わらないなって思われるのが嫌だったので、できるだけ私が普通にぼそぼそっとしゃべっている感じや独り言に近い感じにしました。
――「がんこ」というタイトルが決まった経緯を教えてください。
編集さんが「わがままな○○」とか「頑なな○○」とか候補を提案してくださったんですけど、そうすると私は「『わがままな○○』はアイドルの写真集にありそうで違う気がする!」とか言い始めるんですよ(笑)。ゼロから自分で生み出すのはできないんですけど、そうやってヒントをもらえたら「これは私じゃないです」って発想が生まれるタイプみたいで。
「もうちょっとこうしたい」とか「“わがまま”を言い換えて私っぽい言葉って何ですかね?」とか何回かラリーをして、3文字の“がんこ”が来たときに「これ私!」って決まりました(笑)。編集さんをいっぱい振り回してしまったんですけど、自由に自分の感性を納得してこの中に詰め込んだって思えるまで付き合ってくださりました。