マーベル・スタジオの映画最新作「マーベルズ」が、11月10日に公開された。サノスさえも圧倒する規格外のパワーと不屈の心で地球を含めた宇宙を守ってきたキャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)が帰ってきた。今作では、キャプテン・マーベルの“過去”を憎み、復讐(ふくしゅう)を誓う謎の敵が登場。キャプテン・マーベルが守ってきたもの全てを滅ぼそうとするほど、その恨みは強く大きい。その守ってきたものの中には、もちろん地球も含まれている。11月8日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで「マーベルズ」のジャパンプレミアイベントが開催されたが、当日はキャストの舞台あいさつと本編上映も行われたので一足先に視聴。“アベンジャーズ最強ヒーロー”による最新作ということで、スケールも規格外で思わず圧倒された。劇場公開が始まったばかりなので、ネタバレは抑えつつ、本作の見どころを紹介しよう。(以下、一部ネタバレを含みます)
地球を離れて宇宙で一人、戦い続けているキャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース。そんな彼女に、宇宙ステーション“S.A.B.E.R.”の責任者を務めるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)から、通信での連絡が届いた。地球の周囲に不安定なジャンプポイントが出現しているという報告で、その原因とされる星に行き調査を行ったキャロルは、そこで新たなジャンプポイントを発見する…というところから物語が始まる。
今作の大きな見どころは、孤高のヒーロー、キャプテン・マーベルがチームを組むというところ。一緒にチームを組むのは、モニカ・ランボー(テヨナ・パリス)とミズ・マーベル/カマラ・カーン(イマン・ヴェラーニ)の2人。モニカは、キャロルの親友マリアの娘で、幼い頃は“キャロルおばさん”と呼んで慕っていた。キャロルもモニカを“おチビ中尉”と。
今作の中でも、つい「キャロルおばさん」と呼んでしまうシーンが何度かあった。キャロルに憧れて宇宙飛行士を志すが、ワンダ・マキシモフ(=スカーレット・ウィッチ)のヘックス・パワーに触れたことで“電磁スペクトル”であらゆるエネルギーを知覚して操作するパワーが覚醒。現在は“S.A.B.E.R.”のエージェントを務めていて、彼女もキャロル同様、不安定なジャンプポイントの調査を行っていた。
カマラは想像力豊かな“アベンジャーズ”オタクの高校生。ジャージーシティで普通の生活を送っていたが、キャプテン・マーベルのコスプレでアベンジャーズのイベントに参加した時、祖母のバングル(腕輪)を着けたことで“光を実体化させる”能力を身に付けた。
別々の場所で調査していたキャロルとモニカが、同時にジャンプポイントを触った瞬間にカマラを含めた3人に“入れ替わり”現象が発生した。
“3人が入れ替わる”というのは、3人の“居場所”が入れ替わるということ。宇宙にいたキャロルがカマラの部屋に瞬間移動し、突然のスーパーヒーロー登場にカマラの家族も驚くばかり。そのカマラは宇宙服を着て調査をしていたモニカの場所に移動し、宇宙服越しにニック・フューリーに会えて感激する。そしてモニカはキャロルがいた場所に…、というふうに3人の意思とは関係なく入れ替わってしまうので、ドキドキハラハラしつつも、コメディー要素もたっぷりで和ませてくれる。
そして3人が同じ場所に集まった時、それぞれいろんな思いがあふれたのも伝わってきた。キャロルとモニカは久しぶりの再会。母を亡くしたということあり、最初はちょっとよそよそしさも感じられた。カマラは“最推し”と対面したことで大興奮。キャロルは場所移動でモニカの部屋にも行っているので、彼女がどれだけキャプテン・マーベルを好きなのかも分かっていて、カマラの名前も知ったので、キャロルに名前を呼ばれたカマラはさらにテンション上昇。“入れ替わり”という現象を受け入れながら、3人それぞれの能力・パワーを生かして戦う新たな最強チーム“マーベルズ”は誕生した。
規格外のパワーを持つキャプテン・マーベルがチームを作ったのは、それだけ敵が強大だということが言える。その敵は、クリーの最高司令官ダー・ベン(ゾウイ・アシュトン)。過去にキャプテン・マーベルがスプリーム・インテリジェンスを破壊した時、ダーはそれを目撃していた。彼女はキャロルを“破壊者”と呼び、故郷の星ハラを復活させるため復讐を決意。カマラが左腕に着けているバングルの対となる“もう一つのバングル”を持っていて、もう片方を探している。
アベンジャーズとは違う絆で結ばれたチーム“マーベルズ”。目まぐるしく入れ替わりをしながら戦うシーンはテンポ感があり、迫力も満点。ダー・ベンは新しく登場した謎多きキャラということもあって、その能力、そしてキャロルに執着する理由などが徐々に明かされてくる感じも作品に没入できるポイントとなっている。
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