最愛の人を失ったマイキーとドラケン
一方、エマの遺体が安置されている病院にドラケンがやってくる。遺体と対面したのち、抜け殻となったマイキーを「…オマエがいてなんでこうなる?」と責め立てるドラケン。エマが巻き込まれた時に一番近くにいた武道は必死でそのことを訴えるが、ドラケンの耳には届かない。それどころか、ドラケンはパーちん(CV:木村昴)や一虎が捕まったことや場地が死んだことにも言及してマイキーに殴りかかる。
それらの出来事は決してマイキーのせいではなく、彼を責めるのはお門違いかもしれない。今までマイキーを責めなかったことからも、ドラケンも本当は分かっているだろう。
しかし、ここにきて最愛のエマを失い、これまで張り詰めた糸がプツンと切れたのではないだろうか。武道も「いつものドラケン君なら……乗り越えて…受け入れられますよ…」という言葉が口をついて出たところで、はたと気付く。受け入れられるはずがないと。
なぜならば、武道自身がヒナの死に抗うためにタイムリープを繰り返してきたのだから。誰にとっても、大切な人の死は受け入れがたいものである。武道のように過去に戻って大切な人が死ぬ未来を変えることもできないマイキーやドラケンが受け入れられるはずがない。
その瞬間、武道は「終わった…」と思った。
みんなを動かした武道の逃げない姿勢
このまま武道は今度こそ、本当に現代を変えることを諦めてしまうのではないか。そう思われたが、武道はわずかな可能性に賭けて再び立ち上がる。エマという存在を失い、絶望の淵に立たされたマイキーやドラケン、悲しむヒナを目の当たりにして、稀咲との決着をつけに行こうとする。
「ヒーローハニゲナイ 君に笑ってて欲しいから」とヒナに告げた後、武道は天竺との抗争のために集まった隊員たちの元へ向かう。各隊の隊長がほぼ全滅の状態から、マイキーの「この戦い 後ろに隊長は一人もいねぇ 俺だけでいい!」という言葉で奮い立たされた隊員たち。だが、そのマイキーすらいない状況下で彼らはすっかり戦意を喪失し、一人でも天竺との抗争に向かおうとする武道に背中を向ける。
そんな中、共闘に名乗りを上げたのがアッくん(CV:寺島拓篤)だ。「いつでもそうだったな! 逃げねぇのはタケミチだけだった!」と叫ぶアッくん。さらには病院を抜け出してまで駆けつけたナホヤ(CV:河西健吾)や三ツ谷(CV:松岡禎丞)の後押しもあり、東卍の心は一つになる。喧嘩が強いわけでもなく、カリスマ性があるわけでもない。だが、どんな状況でも逃げない武道の姿勢がみんなを動かしたのだ。
ついに東卍と天竺による抗争“関東事変”が始まる。マイキーとドラケンの不在に不安が高まる隊員たちを武道が一つにまとめた第43話に、SNSでは「ドラケン、冷静じゃいられないんだよな」「マイキーもドラケンも辛いよね」「たけみっちは強いよ、死ぬ覚悟で頑張れる人なんてそうそういないよ」「マイキー、ドラケンのいない東卍でどこまでいけるか。頑張れ」という声が集まった。
※島崎信長の崎は正しくは「たつさき」
■文/苫とり子
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