コンビ結成10年以内の若手漫才日本一を決定する大会「オートバックス M-1グランプリ2009」(テレビ朝日系)が20日に開催され、パンクブーブーが見事優勝を果たした。
ことしは過去最高となる4629組がエントリー。約4カ月間の予選を通過して決勝へと駒を進めたのはナイツ、南海キャンディーズ、東京ダイナマイト、ハリセンボン、笑い飯、ハライチ、モンスターエンジン、パンクブーブーの8組。さらに大会当日に東京・大井競馬場で行われた敗者復活戦で勝ち上がった前大会優勝のNON STYLEを加え、激戦が繰り広げられた。
決勝1回戦の上位3組だけが挑むことができる最終決勝は、NON STYLE、エントリー9度目にして初の決勝進出を決めたパンクブーブー、そして1回戦で大会委員長の島田紳助から史上初となる100点満点をもらった笑い飯の順で行われた。結果、パンクブーブーが7人の審査員全員から票を獲得し、'06年のチュートリアル以来となる満票優勝。決勝進出後の会見でライバルは誰かと問われ、パンクブーブーの佐藤哲夫は「ライバルはナイツさん。ただ、ほかに負けても(同じく初出場の)ハライチだけはボッコボコにしてやる!!」と力強く語っていたが、ふたを開けてみれば優勝候補といわれていた笑い飯やナイツら8組を“ボッコボコ”にした結果となった。
大会終了後の会見には、大会委員長・島田紳助とパンクブーブーの佐藤、黒瀬純が出席した。島田は「決勝はダントツだった! 体操競技でいったらノーミスで、着地まで完ぺきだった」と絶賛し、「審査員の渡辺正行は、番組始まる前にこそっと『パンクブーブーが本命って聞いた』って言ってた」と裏話を明かした。優勝決定の瞬間、うれしさのあまりぼう然とした表情の2人だったが、会見でも黒瀬は「まだ実感がわきませんが、テレビに出たときにフリートークですべったら先はないな、などのいろいろな恐怖が先に立っています…」と笑いを誘った。また、賞金の使い道を聞かれて「母親の借金返済」(黒瀬)、「全部貯金で…」(佐藤)と答えると、島田から「根性ないな、自分を信じないと」と辛口エールが送られた。
紳助退室後の2人での会見では、長年M-1へ向けてきた真剣な思いや本番での緊張したエピソードを披露。決勝に当たって、中川家の礼二や宮川大輔ら多くの先輩から応援のメッセージをもらったそうで、その中で佐藤は「福岡吉本時代からの先輩である博多華丸・大吉の華丸さんからの“決勝へ来ただけでようやったから、あとはウイニングランだと思ってやってこい”というメールで緊張が和らいで、楽しく漫才ができました」と明かした。M-1チャンピオンとしてバラエティー番組での活躍も期待されるが、「(まだテレビに慣れていないが)楽しくやっていきたい」と声をそろえて今後の抱負を語っていた。