柘榴宮の侍女頭・風明が怪しい?
玉葉と里樹妃のお茶会は何を考えているのか、壬氏の差し金によるものだった。さらに壬氏は、猫猫を柘榴宮の大掃除に駆り出す。猫猫は「柘榴宮に手伝いに行ってもらえないか?」としか言われていないが、壬氏のことだ。本来の目的は別のところにあるのだろう。
屋敷というものは主の色に染まるものだが、阿多妃の住む柘榴宮は無駄がなく実用的で品があった。阿多妃自身も華やかさや豊満さこそないが、中性的な凛々しさがあって美しいと猫猫は感じる。官服を着れば若い文官にも間違えられそうなその風貌に、同性である女官たちからも羨望の眼差しを向けているようだ。
以前、帝の命令で梨花妃の看病にあたった猫猫は侍女たちからことごとく邪魔された。それとは対照的に、柘榴宮の侍女たちは皆働き者。侍女頭である風明(CV:日高のり子)の影響もあるのだろう。風明は人を扱う術をよく心得ているが、自らも率先して働く。嫁いでいれば、きっと良い妻になったであろうと猫猫は思う。
しかし、風明は結婚することなく現在の地位に納まっている。その忠誠心の強さは毒殺を行う理由にもなり得るが……。そんな中、猫猫は風明の実家が養蜂場を営んでいるという情報を得る。さらには柘榴宮の周りをうろついている里樹妃を見かける猫猫。気になることは多々あるが、ありのままを壬氏に報告した。
すると、「もし特別な方法で外部と連絡を取れるとすれば誰だと思う?」と質問する壬氏。その答えとして猫猫は風明の名前を挙げる。なぜなら、風明は左手首に包帯を巻いていたからだ。以前見つかった炎の色が変わる木簡は、袖口が焦げた女物の衣に包まれていた。もしそれが風明のものだったとすれば、あの木簡を外部と連絡を取るための暗号として使っていた可能性も考えられる。もしや彼女が、里樹妃に毒を盛るよう誰かに命令したというのか。
視聴者の間でも考察が広がる
その後、褒美として指につけた蜂蜜を猫猫に舐めさせようとする壬氏。ある種の嫌がらせに怯む中、猫猫は何かを思いつく。そして、高順(CV:小西克幸)に頼み、里樹妃の元を訪れる猫猫。そこで、赤子の時に蜂蜜で命を落としかけ、以来口にするのを禁止されていたことを知る。さらには風明の名前を出すと、途端に里樹妃の顔が強張るのだった。
そのことで何かに気づいた猫猫は、現帝がまだ東宮だった頃のこと調べるべく資料に当たる。その中に、早世した現帝と阿多妃の子を取り上げた人物の名前が残されていた。それは、なんと猫猫の“おやじ”こと羅門(CV:家中宏)だった。羅門は片膝の骨を抜かれた元宦官。猫猫が里帰りした際、羅門が口にしていた“因果”の意味がついに明らかに。
里樹妃の毒殺未遂事件と、柘榴宮の女官の溺死、そして羅門が取り上げた阿多妃の乳幼児死亡はどう関係しているのか。SNSでも、「まさか猫猫のおやじさんが関わっていたなんて」「阿多妃、壬氏様と似てないか?」「猫猫も陰謀に巻き込まれる危険があるんだろうか」といった考察が広がっている。
※種崎敦美の崎は、正しくは「たつさき」
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
◆文=苫とり子
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