9月15日(金)に放送される「浅田次郎ドラマスペシャル『琥珀』」(テレビ東京系ほか)。西田敏行演じる定年間近の存在感の薄い刑事・米田勝己が、とある小冊子の記事を目にしたことをきっかけに、20数年前に起きたある事件が再び動き出すヒューマンストーリー。共演に寺尾聰、鈴木京香らが登場する。
そんなドラマで主演を務める西田にインタビューを敢行。伝説の映画シリーズ「釣りバカ日誌」との思わぬ共通点や、寺尾との不思議な縁などを語ってくれた。
――「釣りバカ日誌」など最近テレビ東京のドラマにご出演されるイメージがあります。
テレビ東京のドラマに出演するのは今回が5作目なのですが、いわゆるコンテンツ作りというか、ドラマを作っていく上で予算や視聴率に左右されがちな昨今に、リスクを顧みない作品作りの姿勢が一緒にやっていく上でうれしいなぁと感じています。
――「琥珀」では寺尾聰さんと同じシーンでの共演は初めてとのことでしたが、印象はいかがでしたか?
僕が「もしもピアノが弾けたなら」をリリースした1981年に、寺尾聰さんは「ルビーの指環」をリリースしたんです。その年一番売れたのが寺尾さんの曲だったので、なんとなくうらやましいというか、嫉妬のような感情がありまして…(笑)。ドラマ内でも寺尾さん演じる荒井を追う役なので、少し現実のようでした。
寺尾さんは作品ごとに自分の色を落として、生成りみたいな色に戻してから次の作品に挑む方でしたね。だからすごく新鮮というか。目線一つとっても、海の見詰め方がシーンごとに違うんです。関心しましたね。
――脚本は岡田惠和さんが手掛けます。
キャパシティーの大きな人だと感じます。時代の最先端を描くことができるのに、古き良き時代のものもきちんと大切にしていますよね。
ちなみに岡田さんと寺尾さんは同じ高校なのだそうですよ。また嫉妬する部分がありましたね(笑)。
――(笑)。ちなみに、ロケ地は富山・魚津だったとお伺いしました。
映画「釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!」(2002年)でヒロインが鈴木京香さんだったのですが、その時も舞台が富山だったんです。だからまたこのドラマで京香さんと富山に行くことになって、なんだか不思議な縁を感じましたね。
映画でお世話になった方々があいさつに来てくださって、エキストラとして参加もしてくれたんですよ。現場のいい雰囲気がドラマにも出ているんじゃないかと思います。
9月15日(金)夜9:00-11:08ほか
テレビ東京系ほかで放送
原作=浅田次郎「夕映え天使」所収「琥珀」(新潮文庫刊)
脚本=岡田惠和
監督=雨宮望