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森崎ウィン、オファーの大転機『レディ・プレイヤー1』が繋いだ“ガンダム”との縁と恩返し

2024/02/09 08:30

作り手とお客さんを繋ぐ表現者としての自負

劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(C)創通・サンライズ


――ガンダムシリーズは全世代熱狂的なファンが集まる作品ですが、その分、厳しく見るファンも多くいます。そういう状況にはどう向き合っていきましたか?

答え方がとても難しいのですが、僕らの作品作りやエンターテイメントってお客さんがいてのものなので、自分にできるベストを尽くすだけ、ですね。今回もそれはできたと思うので、あとは公開されて、皆さんにどう受け入れられるかだと思っています。それを経て、自分の成長にも繋がる言葉をたくさんいただけるだろうし、その中には厳しい意見もあるでしょうね。でも、それも僕自身の成長に必要な言葉ですし、覚悟はしています。

ただ、実写もそうですが、作っている瞬間はそういうことを考えてはいないです。僕は俳優として、監督、脚本家の意図などを汲み取って、それを伝えられるように全力で当たるだけ。ファンの目を気にして演技をすることはないですし、今回ではグリフィンが作品の中でどうすれば生きるか、ということだけに向き合いました。そこへの自負はありますし、オッケーを出してくれた監督への信頼もあります。それで受け入れられなかったら、「ごめんなさい」しかないですね(笑)。

――作り手とお客さんを繋ぐ、表現を担う者としての自負ですね。

監督たちにはファンに向けての考えってたくさんあると思うんです。だけど、僕ら演じる側ってそこを考え始めると持っている信念が曲がっていくと思います。

――予告映像でもあった「闇に落ちろ、キラ・ヤマト……」の台詞はとても印象的でした。

あれは多分、狙って書いているでしょうね(笑)。あの台詞は今回の大きなキーワードにもなっているので、公開を楽しみにしていてほしいです。素敵な台詞をいただけたと本当に感謝しています。

――今回の『SEED FREEDOM』は、森崎さんの今後にどんな影響を与える作品になりそうですか?

自分の人生を変えてくれた『レディ・プレイヤー1』(2018年)。その中で縁を得た“ガンダム”の本家に携われたことは、ある意味で恩返しができた部分もあるのかなと勝手に思っていて。ただ、これがこの先どう影響していくのかは僕自身も分かりません。声優の仕事が増えるのかも分かりませんし。本当にやりがいのある現場だったのでまた挑戦の機会があればやりたい気持ちはありますが、やっぱり僕は実写の俳優で、そこの軸はこれからも変わらないと思います。それに、本職の皆さんに失礼だと思うんですよね。そういう意味で、声優の仕事をしたいというよりも、声優の仕事で得たことを俳優業に生かしていきたいと思っています。

――声優の経験が生かされるシーンには、例えばどんなものがありそうですか?

特に舞台に繋がりますよね。舞台は後ろのお客さん、距離があって芝居があまり分からないというときがあると思います。そうしたとき、声の芝居で伝える技ってとても大事になりますし、声優さんが立つ舞台はすごく伝わります。そういう意味では、声優の仕事は自分の技術を上げて、引き出しを増やしてくれる現場です。僕としてはありがたい気持ちでいっぱいですね。

「俺はガンダムで行く!(※レディ・プレイヤー1)」を経て、オファーをもらえる俳優に

森崎ウィン
森崎ウィン※提供写真


――今のお話で上がった『レディ・プレイヤー1』ですが、「人生を変えてくれた作品」というのはよくおっしゃっています。どのような転機だったのか、改めてお聞きかせいただけますか。

超分かりやすく言うと、『レディ・プレイヤー1』の前はオファー仕事はほぼなくて、ほとんどオーディションでした。『ごくせん』(2009年)や『仮面ライダーW』(2009年)みたいに幾つかキャッチーな作品への出演もありますが、それもオーディション。“森崎ウィン”へのオファーは全くない状態でした。それが『レディ・プレイヤー1』の公開が終わり、その後に日本アカデミー賞新人俳優賞を頂いた『蜜蜂と遠雷』(2019年)を経て、ようやく日本の作品の中でオファーをいただけるようになりました。アルバイトをしなくても、これだけで食べていけるという状態にやっとなれたのがそのときで、本当に分かりやすく人生が変わった瞬間でしたね。

――オファーとオーディションでは同じ仕事でも全然違いますか?

オファーってやっぱり、先方から“この人と仕事をしたい”と思ってもらえたということじゃないですか。一度出演してまた呼んでもらえるというのもそうですが、僕ら俳優にとってその評価をいただけるのはとても大きいです。

――その繋がりの先で今回は『SEED FREEDOM』への参加が決まり、森崎さんとしても熱い想いがあったと思います。

ついにここに届いたという想いはありますね。しかも18年ぶりの最新作という特別な作品に呼んでいただけたのは本当に嬉しいし、それも『レディ・プレイヤー1』があったからだろうし。でも、それだけでなく、僕のしてきた仕事の1つ1つが繋がってここにきた。そういう自負もあります。

――ちなみに、初めて声優の仕事をされたのは『海獣の子供』(2019年)でした。当時の心境は覚えていますか?

「俺はできる!」って思っていました。けど、できなかった(笑)。それもあって、声優さんって本当にすごいと思うわけですよ。

下に続きます
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SEED OFFICIAL
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ガンチャン

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  • 森崎ウィンが、劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』にて、新興国家ファウンデーションの若きエースの1人グリフィン・アルバレストを演じている。
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  • 森崎ウィン、オファーの大転機『レディ・プレイヤー1』が繋いだ“ガンダム”との縁と恩返し
  • 劇場アニメ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
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