俳優の大沢たかおと玉木宏が、2月15日に都内で開催されたAmazon Originalドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~」7・8話最速上映会に登場。周囲の反響や、お互いの印象の変化などについて語った。
クライマックスまでを描く“完全版”ドラマ
同ドラマは1988〜96年に「モーニング」(講談社)で連載された、累計発行部数3200万部(紙・電子)を突破するかわぐちかいじの「沈黙の艦隊」が原作。2023年9月公開の劇場版で描かれた“序章”とも言える物語に未公開シーンを加え、その後東京湾に戦いの舞台を移し日本だけでなく世界を巻き込んでいく衝撃のクライマックスまでを描く全8話の完全版ドラマとなっている。
2月9日に第1話から6話まで配信されてから1週間になるが、主演兼プロデューサーを務める大沢は「どうしても『沈黙の艦隊』というタイトルもあって少し重いのかな?とか難しいのかな?って思う方もいたようですが、実際に見た方はスピード感、面白さ、人間ドラマに引き込まれていっていただいたみたいで、すごく良い評価を頂いてうれしく思います」と好意的な反響が多いことを明かす。
一方、玉木も「スケール感であったり、クオリティーの高さをあらためて感じました」と配信中の第6話までの印象を語り、「僕の周りも配信が始まったと同時にたくさんの人が見てくれていて。この仕事を続けていると、そういう声(作品への反響)を聞くことが少なくなっていくんですけど、『沈黙の艦隊』に関してはすごくたくさんの人が見てくれているんだなと実感しました」と反響の大きさに驚いたよう。
日本初の原子力潜水艦「シーバット」艦長で独立戦闘国家「やまと」を全世界に宣言する海江田役の大沢、そんな海江田を追い掛けるディーゼル潜水艦「たつなみ」の艦長・深町役の玉木は、これで4度目の共演だが、今作ではそれぞれ別の潜水艦の艦長役ということで撮影ではほとんど会っていないそう。
大沢、玉木の演技に「『さすがだな』と」
その上でお互いの印象の変化について聞かれると、大沢は「映像を見せていただいて、『さすがだな』と思わせていただきました」と前置きし、「深町という役と海江田という役の二本柱でドラマは展開していくんですけど、お互いのキャラクターの変化を話し合うこともなく、自分はこういうイメージ、きっと深町は玉木くんだったらこういうふうにやるのかなってイメージしていたんです。(実際には)それをさらに良くして、エネルギッシュですごくアクティブな深町を映像で見ることができて、驚きましたし、あらためて尊敬しましたね」と、玉木の演技と徹底した役作りを絶賛。
それを受けて、玉木が「やっぱり大沢さんはすごく格好いい先輩ですし、ミステリアスな海江田という男を大沢さんが演じることによってさらに魅力も倍増して、素晴らしい先輩だなというのを感じ取りました」と返すと、大沢は苦笑いしながら「こんなに格好いい人に『格好いい』って言われると、たぶんいろいろ批判とか来るだろうなと思って。今いろいろネット怖いんで(笑)。そんなに責めないでください」と、目に見えない“ネットの声”に警戒しつつ、玉木の言葉をうれしそうに受け止めていた。
また、SNSで寄せられたファンの質問に答えるコーナーも。「今作に向けてどのような肉体作りをしましたか?」という質問に、大沢は「あんまり意識的にはやっていないんですけど、(舞台が)潜水艦の中なので、たぶん水中だろうと思って半年くらいずっと泳ぎ続けていましたね」と回答すると、会場からは笑い声が。
それに対し、大沢は「皆さん笑うんですけど、意外と大事なんですよ。こういう地味な作業が(笑)。半年ぐらい泳ぎ続けて、水を知ろうと思って。(その成果は)泳ぎがうまくなっただけ。あとはプールで友達ができた。あそこまで海と共にあろうとする海江田ってどういう人なのかなと気になっていて、分からなかったのでずっと泳いでいました」と大事な役作りの一環であることを強調するも、まだクスクス笑われていることに気付き、大沢が「これ、変?」と玉木に質問。
すると、玉木は「はい。正直言うと変かなと思いましたけど(笑)、大沢さんらしいなというか。それぐらい真っすぐに物事を捉えてやろうとする姿はやっぱりすごいなって思いますね」とフォローを入れるが、大沢に「バカにしてるだろ?」と疑いの目で見られ、「バカにしてないですよ!」と笑顔で否定するなど、息の合ったやりとりでイベントを盛り上げていた。
Amazon Originalドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~」の第7、第8話は2月16日(金)よりPrime Videoにて世界独占配信。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)