――改めて、眞島さんの主演としての魅力を教えてください。
ご本人もインタビューでよくこう答えていらっしゃいますが、主演なのにもかかわらず、「主役は食べ物とお酒です」と言ってくださっていること。登場する食べ物をとてもおいしそうに食べていただいて、また、食べる物によって豊かに表情を変えてくださっているというのが、やはり一番の魅力かなと思います。
――シーズン1時点での、そもそもの眞島さんの起用理由はなんだったのでしょうか?
まずは、40代のサラリーマン男性という設定に合致していること。非常に演技がお上手なので、視聴者が感情移入しやすいのではないかと思いましたし、食べ物をおいしそうに食べるだけでなく、食材によって違う表情を出してくださる方というところで、オファーさせていただきました。
――眞島さん自らアイデアや要望が発信されることはありましたか?
そんなに多くはないですね。基本的には中立で、食材へのリアクションとせりふを素直に言ってくださるのですが、中には、「こういうせりふの方がすんなりいくかも」とか、新幹線の車内で食べながら演技されているときは、食材の硬さ、飲み込みやすさなども含めて、「こうしようかな」というアイデアはお出しになられていました。
――眞島さんの現場での様子をお聞かせください。
かっこよくて、気遣いができて、テレビで見ているままだと思います。新潟・燕三条で、爪切りなどを作っている工場に行ったのですが、興奮してずっと見ていました(笑)。
実はスケジュールは結構タイトで、撮影が終わったらすぐに移動という感じでしたが、カメラのセッティングなどをしている間は、眞島さんはその場所で売っているものをよくご覧になっていました。市場に行ったらぐるっと回ったりして、作中に登場している食材も含め、いろいろとご自分で見つけて購入されていました。
残念ながら作中には登場しないのですが、眞島さんはソフトクリームがお好きだそうで、長野の「みそソフト」がおいしかったと言っていました。福井の「汐うに」もお気に入りのようでした。また、撮影の合間に町中華に行ったりしていましたね。そういうB級グルメもお好きみたいです。
――眞島さんは、ゲスト俳優の皆さんとはどのような雰囲気でしたか?
第2話の敦賀編と第5話の福井編に出演されたフィガロ・ツェンさんとはすごく仲が良さそうでした。息がぴったり合っていて、フィガロさんが1人で映るシーンでも、演技がしやすいようにカメラの後ろに立っていてくださって、優しさやチームワークがすごくよく出ていました。眞島さんご自身も、お相手がいるとリアクションがより豊かになるというか、表情も豊かになるので、それはそれで違った面白みがあって、私も見ていて楽しかったです。
――木之内プロデューサーの中で特に印象に残っているシーンはありますか?
第7話の小松編で、酒造りの神様・農口尚彦さんが登場しますが、眞島さんがすごく感動されていて、「本当にうれしかった」と言っていました。
この作品は、シーズン1でも度々現地の店員さんが登場されているのですが、シーズン2でも何軒か現地の店員さんが出られていて、今回はまさかの“酒造りの神様”にご本人役でご出演いただけたので、眞島さんとのせりふの掛け合いもぜひ楽しみにしていただけたら。すごくチャーミングなお方で、自然な演技をされていてほっこりしました。
――撮影同行中、思わずその場で購入してしまったグルメはありますか?
長野・上田の「志゛まんやき」ですね。とってもおいしそうで、ついその場で買ってしまいました。周りでもすごく評判でしたね。作家さんが「食べるお汁粉」というせりふで表現していますが、ボリューミーさが普通の今川焼きとは全然違うんです。
――料理がまさに“映える”お品書きシーンですが、演出上のこだわりはありますか?
“とにかくおいしそうに見せる”ことしかないですね。これは、監督の演出領域ではありますが、おいしそうに見せるためにはどういうふうに撮ればいいのか、角度とかも含めて、いろいろとその都度ご相談させていただきながら詰めていきました。
――最後に、最終回に向けての見どころと、視聴者に向けたメッセージをお願いします。
1話完結型ですし、眞島さんも「こんなに緩いドラマでも続編ができるんだ」と言うくらい緩いドラマではあるので、夜遅い時間ではありますが、配信も使いながら気軽に見ていただければなと思います。ご覧いただく中で「これ、おいしそうだな」と思ったら、ぜひご自身でも現地に行かれたり、ご購入いただいたりして、楽しんでいただけたらなと思います。
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