星野源「一致団結して頑張ろう! みたいな雰囲気が苦手...」
また、今回、主演の星野の周囲を固める共演者は、個性豊かな役者ばかり。なかでも、“逃げ恥”に続いての共演となる石田ゆり子に加え、ミュージシャンのスガ シカオがデビュー20周年にして初めてドラマに出演することも話題になっている。
「ゆり子さんは俳優として、スガさんはミュージシャンとして、それぞれ長いキャリアを持ってるんですけど、まったく偉ぶらないお2人なんですよ。僕ぐらいの年代と目線が一緒で、すごいなと思いました。とくにスガさんは、大学生みたいで。撮影現場に来て、わー!ってなってるっていう(笑)。その感じが微笑ましかったです。撮影中もギスギスするとか、1回もなかったですね。本番が始まる前なんかも、みんなで『あそこのラーメンがおいしい』『まじっすか!?』みたいな(笑)、他愛もない話で盛り上がったりして。ほんわかした現場でした」
共演者たちとの距離感も、「一致団結して頑張ろう!みたいな雰囲気が苦手」という星野。自然体で臨む姿勢は、貴生という役の演じ方にも通ずる。
「やっぱり(自分には)前科がないので、わからないなぁっていうのが正直なところではありました。でも、貴生も最初はわかってないんですよね。そういう意味では、わからない状態でいいんだっていうところからのスタートだったので、作らないで臨んだ感じです。貴生が変わっていく過程も、プラージュのみんなとお芝居をしていくうちに、自分の中の貴生が変わっていく感覚が自然とあって。貴生自身、実は能動的に何か変えるというよりも、ちょっとずつ気づいていくんですよね。なので、自分が演技するときも、意識的にというよりは、脚本の流れに沿って台詞を言っていくと自然に変化していったという感じでした」
むしろバカだから、「最終的には愛せるかもしれない」って
今作の撮影はすでに終了。当初抱いた「最終的には愛せるかもしれない」という期待は、叶ったのだろうか?
「そうですね。愛せるようになりたいなと思って演じてもいたので。やっぱり、視聴者の方も愛せない主人公を5回も観るのは辛いじゃないですか(笑)。なので、何かしら可愛げをというか、『コイツ、バカだな』と思っても、それが許せる範囲に留めたいなとは思っていました。プラージュのシーンで僕が付けてるエプロンは、可愛げを表現するアイテムの一つかなって思います。設定としては、貴生の前に働いていたおばさんが使ってたエプロンを、そのまんま使ってるっていう。それは衣装合わせのとき、スタッフの方から『これはないですよね』って言われたんですけど、もしかしたら可愛いげの一つになる気がして、『これ付けさせてください』と僕のほうからお願いしました。あとは、髪型や服装といった見た目もちょっとずつ変化して、最後のほうは結構爽やかなんですよ。前科者になって以降は、メイクさんが常にボサボサにしてくれてたので、そういう変化も見どころかなとは思いますね」
毎週土夜10.00~11.00(全5話)
WOWOWプライム
誉田哲也の同名小説を星野源主演で映像化。冴えない営業マン・貴生(星野)は、ある日自覚のないままに覚せい剤を打たれて前科者となり、〝訳あり〟ばかりが住むシェアハウスで暮らすことに。共演は石田ゆり子、仲里依紗、スガ シカオら。
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