コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、2月20日に単行本『七海さんのオバケ生活2』が発売となったみつつぐさんがX(旧Twitter)に投稿した『胎内記憶』をピックアップ。
作者のみつつぐさんが2月12日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、7千以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、みつつぐさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
一度しか聞けないお腹の中の記憶
子供がお母さんのお腹にいたときの記憶を、俗説で胎内記憶という。ある日、3歳の娘に「お腹の中にいた時のこと覚えてる?」と聞くと「おぼえてるよ~」と返ってきた。「どうだった?」と聞くと、お腹の中はキラキラしていて綺麗で、赤やオレンジの細い紐が明るくなると重なってキラキラするのだという。「それは…血管?」なのかと思い、「他には何か覚えてる?」と聞いていると、ぷかぷか浮いていたら体が下がり狭い場所に来てしまった。そして、体をぐるぐる動かしていくとポコってどこかに出て、目を開けると目がこっちを見ていたのだったと娘は言った。実は娘は医者が驚くほどのスピード安産だったので「自力で出てきたのか…」と思ったのであった。
その後の話を娘の話を保管して統合すると、お医者さん(?)と目が合った直後に「あれはなに?」がたくさんあって情報の処理が追い付かず、泣いてしまったのだ。
それ以降、娘が胎内記憶を話すことは無かった。後日、娘にもう一度お腹の中のことを聞いてみると「わかんない!」と言われてしまったので、本当に記憶だったのか真意は謎である。
お母さんのお腹の中にいた頃の記憶を鮮明に話す、不思議な話を題材にした本作。ネット上では「めちゃくちゃ貴重な話」「このお話大好き!」といった不思議な話に魅了された声や、「私も息子に聞いたことあります」「私も少し覚えているかも」といった胎内記憶について興味を持っている方や実際に経験した方からのコメントも多く寄せられた。
「不思議な話が好き」作者・みつつぐさんの語る創作の裏側と展望
――「胎内記憶」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
霊の話は人により賛否が起きやすいですが胎内記憶は実際にあるなし賛否が起きやすいテーマのひとつなのでは無いかと思います。ので、繊細な話のひとつとしてストックしていましたが怪談奇譚に柔らかい反応が多い今の世情とタイミングなら描いても大丈夫かと判断して描かせて頂きました。
――「胎内記憶」 の中で気に入っているシーンがありましたら、理由と共にお教えください。
視覚から情報がバーっと入ってくるところとかは漫画の山場がある話だなと思いました。
淡々と始まって終わる話も多いので。
――みつつぐさんは多くの不思議なお話を漫画にされていますが、”不思議な話”に焦点を当てたきっかけや理由がありましたらお教えください。
怖い話は苦手な人も多いので不特定多数に目がつきやすいSNSでは不思議な話を中心に漫画を描いています。
――みつつぐさんの作品では、白と黒と青のみで描きながら様々な表現ができることに驚いたのですが、絵を描くうえで意識していることなどありましたらお教えください。
見やすさですかね。
――みつつぐさんの今後の展望や目標をお教えください。
前もどこかで言った様な気がするのですが、怪談を語ったり描いたりする他の作家や噺家さん達と話をする場を持ってみたいと思っているのですがコミュ力と行動力が足りず実現しておりません。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
緩い更新頻度ですが不思議は話を描くのは好きなのでこれからもゆるゆる続けていけたら良いなと思っています。
よろしくお願いいたします。
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