平井堅「楽屋に逃げて泣いた」と告白…14年前の引退危機
8月25日放送の「アナザースカイ」(日本テレビ系)に平井堅がゲスト出演。14年前に感じていたプレッシャーと引退危機について明かした。
1995年にCDデビューした平井は、2000年にリリースした8枚目のシングル「楽園」が大ヒットするが、有名になるにつれて自分を取り巻く状況が一変。「歌をたくさんの人に聞いてほしいっていうのと、有名になるっていうことがつながってなかった」と、当時の自分の中にあった戸惑いを告白する。
東京・三軒茶屋で女の子に追い掛け回された経験もあり、「(やり過ごすために)駅で隠れていた」という平井にとってそれは恐怖の体験で、その頃は「ちょっと怖かったんですよね。外に出るのが」と平井は語る。
有名になるにつれて精神的に追い詰められていった平井は、歌う前に「歌詞を間違えたらどうしよう」「声がひっくり返ったらどうしよう」「音程が狂ったらどうしよう」という不安を抱えるようになり、「楽屋に逃げて泣いたり」という事態もたびたび起きるようになってしまう。
「(歌という)一番大好きなものが一番恐怖なものになって、そこから絶望しかなくて」と苦しかった頃の心境を吐露した。
14年前の2003年頃には「日本で歌うことが怖くなって、マネジャーさんに『辞めたい』って」と、引退も決意。日本から飛び出すようにアメリカ・ニューヨークへ渡って3カ月間ほど滞在し、「ニューヨークでこの先住もうと思って」とマンションも購入していたという。
英語が思うように上達しなかったこともあり、ニューヨークでの生活は諦めたものの、人目を気にせずに済む異国の街で「普通にただ日常を送ることが、自分の心を救ってくれた」「人間としての当たり前のことを取り戻せた」と平井は振り返った。
さらに、ニューヨークでふと入ったレンタルビデオ店で美空ひばりのビデオを借りた平井は、その歌声に衝撃を受ける。
「この人の歌をマンハッタンの人たちに聴かせたい」「たぶん誰が聞いてもいいって思うだろうな」という思いと同時に、「日本語で日本の歌を歌うことの面白さ、奥深さっていうのがやっと分かった」と平井。
帰国後の2004年からは曲作りの際に「自分らしい言葉ってなんだろう」「言葉でどうやってくさびを打てるのか」ということを今まで以上に意識するようになったという。
次回、9月1日(金)放送予定の「アナザースカイ」のゲストは古坂大魔王。
毎週金曜夜11:00-11:30
日本テレビ系で放送