<夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2>ドラマPが明かす撮影裏話「お二人ともすごくケロッとしていて、作品に似合わず裏では和気あいあい」

2024/03/25 07:00 配信

ドラマ インタビュー 独占

【写真】幸せそうに微笑む栁俊太郎“透”と高梨臨“美咲”(C)テレビ東京

お芝居が上手なお二人にやっていただけてすごくよかったなと思います


――シーズン1では馬場ふみかさんと野村周平さんがメインキャストとして出演されていましたが、今作で高梨臨さんと栁俊太郎さんを起用した理由を教えていただけますか?

まず、前作よりも年齢を上げたいというのがあったんです。前作では20代の夫婦を描いていたので、今回は30代の夫婦にしたら面白いんじゃないかという思いがありました。

その上で、美咲を誰に演じていただくか?となったときに、このドラマの視聴者ってどちらかというと男性よりも女性の視聴者に共感していただいたり、面白いって思っていただくことを目指して作っているので、女性人気が高くて、さらに美咲という役はすごく演技力が求められる役なので、それができる方ってどなただろう…となったときに高梨さんの名前があがりました。

そのあと高梨さんにご相談して演じていただけることが決まってから、旦那さんをどうするか?となったときに、前回の野村さんはインパクトが強くてわかりやすいタイプのモラハラだったので、今回の透はインテリというかちょっと頭のいい感じのモラハラをする人をイメージしていて、そういった芝居をいいバランスでやっていただける方…と考えたときに栁さんの名前があがりました。

栁さんは一度ドラマでご一緒したことがあるのですが、そのときもすごくあいまいなニュアンスとか雰囲気をお芝居で伝えるのがうまいなと思っていて、このドラマってそういうちょっとした感情の機微みたいなものをいかに伝えるか、というのが大事になってくるので、今回お芝居が上手なお二人にやっていただけてすごくよかったなと思います。

――夫に復讐していく高梨さんのふとした表情がすごく怖くて印象的なのですが、実際にキャストの皆さんの演技をご覧になっていかがでしたか?

本当にすごいですよね。もちろん栁さんもですが、高梨さんの演技って本当にすごいなって近くで見ていて思いました。

今回、第1話から最終話まで台本が全部ある状態でクランクインしたので、必ずしも第1話から順番に撮っていくわけではなくて、例えば「このシチュエーションが出てくるのが1話と5話と7話です」ってなったら1話と5話と7話をまとめて撮ってしまったりするんですね。

でも編集に入り、ドラマとしてつながって見てみると、感情の積み重ねとかたまっていくストレスのボルテージみたいなものがすごくしっかりお芝居で表現されていて、本当にすごいなぁと思いながら見ています。

栁さんの演技も、今回の透という役は“実際にいそうな感じの嫌な人”というニュアンスを求めていることを栁さんにも最初から伝えていて、前回の野村さんはどちらかというと手が出たり大声を出したりとわかりやすかったのですが、今回はそうではなく、じわじわとくるような嫌な人というか、例えばご飯を食べていてしょうゆをドバドバかける、みたいな、少し無礼な人ってすごく近くにいそうな感じがするんですけど、エンターテインメントの中にいるとやっぱり埋没しちゃうというか。

どうしても伝わりにくい表現だったりするんですけど、そこのあんばいとか芝居のちょっとしたしぐさとかで透のキャラクターをより“身近にいるような嫌な人”に作っていただけているのは、やっぱり栁さんのお芝居がお上手だからだなと思っていますね。