そこからバラエティ番組に対する意識が変わった。たどり着いた答えは「バラエティを頑張れば、いつか女優に繋がる」(「テレ東プラス」前出)。転機になったのは「ゴッドタン」(テレ東系)だった。自分の理想の口説かれ方を自らが脚本を書いて演じる「私の落とし方発表会」での演技をスタッフが見て、役者の仕事のオファーをもらうことが少なくなかったという。
「メンタル強め美女白川さん」(2022年テレ東系)や「ブラッシュアップライフ」(2023年日本テレビ系)でも、友人として主人公を支える役柄。有吉が“予言”したように「ずっと支え続け」ている。遠回りした結果、バラエティでもドラマでも野呂佳代は「縁の下」で、絶大な信頼感と存在感を放っている。
文=てれびのスキマ
1978年生まれ。テレビっ子。ライター。雑誌やWEBでテレビに関する連載多数。著書に「1989年のテレビっ子」、「タモリ学」など。近著に「全部やれ。日本テレビえげつない勝ち方」
※『月刊ザテレビジョン』2024年5月号