コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、年頃の悪役令嬢と父の関係性を描いた漫画『悪役令嬢とお父さん』をピックアップ。作者である漫画家の秋山アズマさんが2024月3月12日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、3.5万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では秋山アズマさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
「お父さま〜」物語は悪役令嬢レェジョ・ワルーイが、父親であるアーク・オジ・ワルーイに泣きつくところから始まる。どうやら田舎から来た転入生が、レェジョのフィアンセにちょっかいを出しているのだとか。「お父さまの力で…あの田舎娘に痛い目を見せてやりましょう?」と悪い顔をするレェジョ。しかしアークは「5歳の頃の口約束は婚約と言わないよ」と思い切り正論をぶつけてくる。
どう見ても悪人の父から放たれた正論にひるみつつ、レェジョは「彼を奪われるのは我慢なりません!!」とまだ引かない。しかし「まずお前のものではない」「相手も一人の人間なのだから…ちゃんと思いやってやらんと」とこれまた正論すぎる正論で一蹴するアーク。
昔はなんでも話を聞いてくれていたアークの言葉に、「お父さまなんか大っ嫌いですわ〜!!」と怒って去って行ったレェジョの言葉に少しだけ傷つきながらも、年頃の娘を思いやるアークなのだった。
明くる日、レェジョは自分の思いを抑えきれずフィアンセに想いを伝えることに。するとその返事をめぐり、衝撃の事実が飛び出して…。この物語を最後まで読んだ人からは「展開がアクロバティック」「お父様かわいい」「みんな幸せになるお話で好き」など反響の声が上がっている。
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
「いかにも悪役な風貌の強そうなキャラクター」を描くのが昔から好きなのですが、長く一緒に漫画制作をしている犬飼ビーノ氏(@bi_no_)が「秋山の描く悪役おじさんがもっと見たい!」と、おおまかな原案を渡してくれた事がきっかけです。最近は少し漫画制作から離れていたこともあり、リハビリも兼ねていっちょやるかぁ!!!と気軽な気持ちで描いたものでした。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
いかにも悪役といった感じの風貌の親子が、実はとても良識的で優しかったり…素直な性格だったり…というギャップを楽しんでもらえればなと!特に悪役親子のデザインには拘ったので、こういう風貌のキャラクターっていいなあ~~、って思ってもらえれば嬉しいです。
――見た目に反して非常にピュアなレェジョですが、あまり恋愛モノの娯楽には触れてこなかったのでしょうか。
父であるアークにとても過保護かつ優しく育てられており、世間知らずで夢見がちな性格なんだと思います。お姫様の登場する昔ながらのおとぎ話や、少女漫画のような美しい世界を夢見ている…みたいな子です。
――こちらも見た目に反して非常に良識的なアークですが、社会的にはどのような立場なのでしょうか。
謎です。謎なのが面白いと思って、あえてよくわからないように描きました。悪の組織の一員なのかもしれないし、ただこういうファッションが好きな一般人なのかもしれません。いずれ明かされるかもしれませんが、それまでは好きに想像して楽しんでもらえたら…と思います。
――まさかの展開が待っていた学園編ですが、彼らの今後はどこかで語られるのでしょうか。
もし続きを描く機会があるならば、今後もレェジョのお友達としてたくさん登場させてやりたいです。レェジョも友達ができてウッキウキなので、4人で楽しく学園生活を送るところなど、描きたいです!
――今後の展望や目標をお教えください。
自分が「好きだなあ」と思った物事をたくさん漫画にしていきたいです。あわよくば、読んでくださった方とその気持ちを共有できるような物にしてゆきたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
本作を読んでくださり、本当にありがとうございます!まさかここまでたくさんの人に読んで頂けるとは思っておらず、喜び半分戸惑い半分な状況だったのですが、皆様のおかげでもっと頑張れそうです。キャラクター達を愛して下さり、楽しんでくださりありがとうございます。少しずつでも続きを描いていければいいなと思っているので、よければまた読みに来てやってくださ~い!
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