松平健が、柴咲コウ主演の大河ドラマ「おんな城主 直虎」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に出演中。“甲斐の虎”と恐れられた戦国武将・武田信玄を演じている。圧倒的な軍事力を持って領国を拡大し続け、天下統一に最も近いとされながらも、突然の病に倒れ病没してしまう信玄。この信玄をかねて演じてみたかったと明かす松平が、撮影でのエピソードなどを語ってくれた。
――松平さんが思う信玄像と、演じることが決まった気持ちを教えてください。
とにかくすごく強い武将であったこと、そして冷酷。しかし、そこには自分の治める国の領民にいい暮らしをさせたい。天下を治めて、豊かな土地にしたいという思いがあるんですね。
今まで多くの武将の役を演じてきましたが、その中でも最も演じてみたいと思っていた人物です。信玄公を演じることができて、大変うれしく思っています。
――信玄を演じていて気に入っているところなどありますか?
丸刈りの頭にひげというスタイルは面白いですよね。丸刈りの特殊メークには2時間くらいかかっているんです(笑)。
――強気な信玄も、浅丘ルリ子さん演じる寿桂尼には強く出られないという対面のシーン(7月16日放送、第28回)が印象的ですが?
浅丘さんとは、僕のデビュー作「座頭市物語」(1974~1975年、フジテレビ系)以来の対面だったので、僕自身、緊張しつつ演じました(笑)。
――今回の信玄を演じる上で気を付けている点などはありますか?
強いばかりの信玄ではなく、少し“やんちゃ”というか、かわいらいい一面を出そうと考えています。自分なりの信玄を作っていますよ。
――そんな信玄を演じるに当たって参考にされた人物はいますか?
自分の師匠である勝新太郎先生ですね。師匠だったらこう演じるんじゃないかとか考えて、演じている部分はあります。
――江戸時代の殿を演じるのと戦国時代の武将を演じるのでは、心構えは違うものですか?
もちろん。江戸時代は天下泰平ですから、少し“のほほん”としたような印象ですけど、戦国時代となると生死を掛けた人生ですから、それなりの表情と緊張感を持って臨んでいます。
――戦国時代を取り上げた時代劇の醍醐味(だいごみ)は何ですか?
やはり大人数での戦場に、煌びやかな甲冑(かっちゅう)や馬が加わっての迫力。それが最大の魅力です。