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柳楽優弥が約2年ぶりの映画復帰作「すべては海になる」を語る! 柳楽の役者人生を救ったのは1人の監督の言葉だった

2010/01/15 13:26

柳楽優弥は「いろんな出来事がありますが、全体的には柔らかい感覚で見ていただきたい」と映画をPR
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1月23日(土)より映画「すべては海になる」が公開される。「やっぱり猫が好き」(フジ系)、「名曲探偵アマデウス」(NHK総合ほか)などのテレビ番組でディレクターを務めた山田あかね氏が映画監督デビューを飾るこの作品に、佐藤江梨子と柳楽優弥が出演する。

「すべては海になる」は、山田監督が自ら執筆した同名小説を映像化した作品。10代のころ、無為な恋愛を重ねて人生を見失いかけた夏樹(佐藤)は、本に救われた経験を持つ。書店員となった彼女はある日、勤務先で万引きらしい行動を取る主婦に声を掛けるが、大高と名乗るその主婦のかばんからは何も発見されない。店長と共に謝罪に向かった夏樹は、暴力を振るう父、万引きの常習犯らしき母、不登校の妹と共に暮らす大高家の長男・光治(柳楽)と出会う。学校でのいじめ、崩壊寸前の家族を抱えながらも本の世界に救われている光治は、次第に夏樹に引かれていく。悩みを抱えながらも前向きに生きようとする2人の姿を描いた人間ドラマだ。

'07年公開の「包帯クラブ」以来、約2年ぶりに映画撮影に臨んだ柳楽が、本作や映画に対する思いを語った。

―――本作で久々に現場復帰を果たしたわけですが、クランクインした時はどんなお気持ちでしたか?

やっぱり緊張しましたね。セリフもどうやって覚えていたかな…って思い出しながらやっている感じでした。ただ、本読みの時にだいぶ感覚をつかむことができました。しかも、最初に撮影したバスに乗っているシーンはほとんどセリフがなかったので、割と自然に入っていけましたね。ただ、そのバスのシーンが夜の撮影だったので、「久しぶりの初日がいきなり夜か…」って思いましたけど。今回の役作りについては、“どれだけ普通の高校生に見せられるか”ということがテーマでした。

―――共演した佐藤さんと山田監督の印象をお聞かせください。

もともとサトエリさんのファンだったんですよ。だから、この作品のお話をいただいて、「ラッキー!」という感じでした。ただ、実際にお会いしてみると想像していたよりもテンションが高い方で…。それについては軽くショックでしたけど(笑)、芝居はしやすかったですね。僕が固めて作り上げた芝居に合わせてくれましたので。山田監督はとても優しかったです。でも、“言うことは言う”という部分もあって、とても心地良い現場を作ってくれました。

―――演じた役・光治は、佐藤さん演じる年上の夏樹に恋心を抱きますが、ご自身は年上の女性と年下の女性、どちらがタイプですか?

年上しか好きにならないんですよ。僕が“猛獣”のような私生活を送っているから、それをコントロールできる人じゃないとダメなんです。猛獣っていう表現があっているか分からないですけど、“これをやる!”って決めたらそのまま実行しちゃうような本能的な部分があるんですよ。そういう意味でやっぱり猛獣なんですけど、トラを飼いならすにはすご腕の飼育員じゃなきゃダメじゃないですか? だからやっぱり年上の女性の方がいいですね。

―――女性のタイプは光治に近いんですね。では、彼が家庭や学校での生活に悩みを抱えながらも本を読むことで救われているように、柳楽さんも読書はしますか?

実はあまり本は読まないんですよ。ただ、その分、映画を見ているので、光治の気持ちは分かる気がするんです。ホラー以外はだいたい、どんなジャンルの映画でも見ますね。

―――“この映画に救われた”と思う作品はありますか?

かなりたくさん見ているので、1つだけ挙げるのは難しいです。ただ、僕は俳優なので、自分でも映画に出ているわけじゃないですか。そういう意味では、自分が出演した「シュガー&スパイス 風味絶佳」('06年)の撮影中に、中江功監督に言われた言葉には今でも救われています。芝居に対する僕のモチベーションがあまりにも低くて、相当ガッツリしかられたんですよ。本当に“しかられた”という感じでした。芝居って、基礎をしっかり身につけて、モチベーションを高く持ち続ければうまくなっていくんだと思うんです。中江監督の言葉がそう気づかせてくれました。

―――ご覧になった作品で印象に残っているものは何でしょう?

コメディーが大好きなんですけど、その中でも特に松本人志監督の作品が好きなんです。…ちょっと、語っちゃっていいですか? '09年に公開された「しんぼる」もとても面白かったんですが、ただ笑えるだけじゃなくて“深い”と感じられる部分もあったんですよね。主人公の男の髪や髭が伸びきって、神様のような姿になっていくラスト部分とか。自分なりの解釈ですけど、あの場面は…(熱く語る)。

―――熱い語り口から、松本監督の作品が本当にお好きだということがとても伝わってきます(笑)。では、コメディーに出演してみたいというお気持ちはあるんでしょうか?

はい、ぜひ出演してみたいですよ。この仕事を続けていく上で、いつか必ずそういう作品とも巡り会うでしょうし。僕がこれまでに出演してきた作品のように、一見、とても日常的なことを描いた人間ドラマも好きなジャンルなんですが、それとは別に、いち観客としてコメディー作品が大好きです。役者として勉強になることもたくさんあると思うので、なるべく早い段階で出演してみたいですね。

―――最後に「すべては海になる」の見どころを教えてください。

セリフがとにかくすてきです。登場人物すべてのセリフがいいんですよ。すてきな言葉を選び抜いて完成している。だから、あんまりその部分を意識しないで見ていても、自然と心に入ってくると思います。ストーリーとしてはいろんな出来事がありますが、全体的には柔らかい感覚で見ていただきたい作品です。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

映画「すべては海になる」
1月23日(土)より、新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国ロードショー

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