9月23日(土・祝)から、KAAT×パルコ プロデュース公演「オーランドー」が上演される。本作はヴァージニア・ウルフの傑作小説を大胆に戯曲化し、演出を白井晃が手掛ける。
16世紀のイングランドに生を受けた青年貴族・オーランドー(多部未華子)は、その美貌でエリザベス女王(小日向文世)をはじめ、あらゆる女性をとりこにしていく。しかし、オーランドーは初めて恋をしたロシアの美姫(小芝風花)に失恋してしまう。その後、トルコに渡ったオーランドーは、30歳にしてあでやかな女性に変身してしまう…。
ほか、戸次重幸、池田鉄洋、野間口徹が、ルーマニアの皇女、オセロー、デズデモーナ、貴婦人…年代や性別の異なる複数の人物を演じ分ける。今回、池田にインタビューを行い、作品に懸ける思いや共演者とのエピソードなどを聞いた。
――原作は読まれましたか?
すごく、ぶっ飛んでいるんですよ! ヴァージニアおばさん、ぶっ飛んでいますね(苦笑)。やり方によっては、かなり面白そうな作品になると思います。僕が仮に“世界の池田”と呼ばれる有名な演出家だったら、これをどう料理するかで相当悩むし、「ちょっと運命懸かっちゃったな」という感じです。駄作になるのか、傑作になるのか、演出家としては腕が鳴る作品だと思います。役者としては、演出家の白井さんがどう出るのか待たないといけないから、どうなるやら…。
――白井さんとのお仕事は、初めてですか?
2回目です。でも、よく街中でばったりお会いするんです。「阿佐ヶ谷スパイダース」か何かの舞台を見て気に入っていただいたみたいで。結構前から、ご一緒したいなと思っておりまして、4〜5年前のお芝居で、初めてご一緒させていただきました。白井さんは物腰が柔らかい方だけど要求するところは高いということを含めて、役者としてはすてきだなと思ったんです。意外とトリッキーなことをされる先輩ですけどね(笑)。演出家としては、とてもきめ細かで、手を抜かない方だなと尊敬しています。手を抜かないからこそ、役者として演じるのはしんどいかと思いますね。
――多部さんや小日向さんとは、共演経験はありますか?
多部ちゃんは、2011年に撮影した映画「ライアーゲーム」の撮影で1カ月くらい地方でしんどいロケをしてから仲良くなりました。その後、ドラマ「視覚探偵 日暮旅人」「先に生まれただけの僕」(ともに日本テレビ系)で共演しているのですが、出番が違い会えていないので、LINEでやり取りをしています。
「『オーランドー』に多部ちゃんが居てくれて良かった」というか、「座組みが良かった」という話は、野間口君とよくしますね。こんなちょっと無理して楽しむ芝居は、座組みが駄目だったら駄作になっちゃいますからね。楽しんでやろうと思います。遊んで楽しめるメンバーが集まったのが良かったと思います。白井さん、そこのところは考えているんじゃないかなと。
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