コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、元極道・松方さんの家に住み着いた1匹の野良猫、にゃん吉のまんまるフォルムがかわいらしく、堅物な松方さんが翻弄される物語が面白いと話題の「野良猫にお風呂場をカチ込まれた元極道の話。」をピックアップ。なお、本作品はサンデーうぇぶりにて連載中の「オヤジとにゃん吉」(小学館)第24話「熱闘~入浴編~」が正式なタイトルとなっている。
作者の片倉頼さんが2024年7月13日にX(旧Twitter)に投稿したところ、11万件を超える「いいね」を獲得し、「めっちゃほっこり」「面白かった」「松方さん、ニャン吉のためにお風呂用意してあげるとこ素敵」など多くの反響が寄せられた。本記事では、片倉さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
松方さんが用意した湯桶の中でまったりするにゃん吉
物語は元極道・松方久秀の朝風呂から始まる。彼の静かな時間を、猫のにゃん吉が扉を引っ掻いて乱入。松方さんは「風呂にまでカチ込んできたか」と呆れるが、すぐ飽きるだろうと気にしない。しかし、にゃん吉は風呂の縁を歩き浴槽に落ちそうになる。慌てて松方さんが湯桶を用意すると、にゃん吉は気持ち良さそうに湯に浸かる。湯桶から出たにゃん吉は体が細くなり、濡れたまま出ていく。追いかけてタオルで乾かすと、にゃん吉はふわふわに。松方さんがそっと指を差し入れると…。
元極道の松方さんの日常をユーモラスに彩ってくれるにゃん吉の存在。にゃん吉が傍にいるだけで、心がぽかぽかになる対照的な人間と猫によるドタバタコメディーで、松方さんとにゃん吉の関係性にX(旧Twitter)上では「良すぎる」「これめっちゃわかる!」など、多数のコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
「にゃん吉の毛の表現にこだわりました」作者・片倉さんが語る創作の裏側とこだわり
――「野良猫にお風呂場をカチ込まれた元極道の話。」のモチーフはどのようにして生まれたのでしょうか?
お風呂のすりガラスの向こうの肉球の可愛さや、お風呂に入った猫のビフォーアフターの面白さ等ずっと描きたいと思っていたシーンを詰め込みました。
――野良猫のにゃん吉も世話をする松方さんも魅力的に描かれています。明朝体で様子を描く「ぴた…」「かぽ~ん」などの表現手法が豊かですが、本作で工夫された点は何でしょうか。
にゃん吉は鳴かない猫なので、擬音にはとても活躍してもらってます。
テンポや雰囲気によって文字を傾けたり大きさをバラバラにしたりして気持ち良く読める画面になる様に気をつけてます。
――本作では、行動が親切でユーモラスな松方さんがにゃん吉の体を乾かしていたずらをするところで締めくくられています。本作を描く上で片瀬さんがこだわった点がございましたら、教えてください。
にゃん吉の毛の表現にこだわりました。濡れた毛、湯に浸かる毛、乾きたての毛 それぞれらしくなる様にこだわって描きました。
――本作で、片倉さんお気に入りのセリフやシーンなどがございましたら教えてください。
「ほっっっそ…」です(笑)
濡れた猫を初めて見た時の感情がまさにこれでした。
――本作で、読者に注目してほしい点などがありましたら、お聞かせください。
可愛いだけじゃないにゃん吉と、振り回されるオヤジ、両方の可愛さをを楽しんで頂けたら幸いです!
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へメッセージをお願いします。
「オヤジとにゃん吉」を読んで頂きありがとうございます!
皆さんのおかげで彼らのお話を描くことが出来ます。
これからも一人と一匹の仁義なき戦いの応援をよろしくお願い致します!