9月1日(日)に、THE ALFEEの高見沢俊彦と坂崎幸之助がMCを務める「あの年この歌 昭和〜令和を彩った私のベストソング50」(夜6:55-8:54、BSテレ東)が放送される。1974年から2024年までの50年間に生まれた名曲を、MCやゲストたちの音楽にまつわるエピソード、そして貴重な映像とともに振り返る。今回WEBザテレビジョンでは、ともに芸能生活50周年を迎え、同番組のMCである高見沢、坂崎に加え、ゲスト出演の中村雅俊にインタビューを実施。番組を終えた3人に、番組の見どころなどを聞いた。
――音楽50年史を振り返るという壮大なテーマの番組収録を終えた、いまの率直なお気持ちを教えてください。
高見沢俊彦(以下、高見沢):この番組はずっとレギュラー番組をやっていて、レギュラーのときはとある1年の歌をその時代背景と照らし合わせて歌の関連性を見ていた番組です。今回は特番ということで、50年史という長い期間を振り返りましたが、いつもよりちょっと年代が広がったというだけで、いつも通り、映像を観ながら楽しくトークできましたね。
中村雅俊(以下、中村):番組を通して、歌との出会いはその人の人生に大きく関わっているのだなと感じましたね。曲を聴いたその一瞬で、こんな出会いがあったな…といろいろ思い出されるんですよ。歌に自分の人生がくっついているんですよね。改めて、“歌の凄さ”にびっくりしました。
――THE ALFEEさんも中村さんもデビュー50周年という共通点があります。過去に共演のご経験はあったのでしょうか?
中村:番組に出させていただいたことがあります。高見沢さんとは俺の記憶だと、ローリング・ストーンズが日本に来たときに一番前の隣同士でコンサートを観た記憶がありますね。あとは(吉田)拓郎さんが大好きという共通点も。実は俺が拓郎さんと森下愛子ちゃんの愛のキューピットだとか(笑)。
高見沢:電波には乗せられない拓郎さんとのエピソードがいっぱいありますね(笑)。あと実は雅俊さんがデビュー曲を出したとき、10週も1位をキープされていたんですけど。その間にTHE ALFEEが「夏しぐれ」でデビューしました…全然ダメでしたけど(笑)。天国と地獄がいまここに…。そんなところで、一応交わっていたんだなということを、この番組で知ったので、よかったなと(笑)。
――今回はハシヤスメ・アツコさんなど、若い世代の方との共演もありました。
坂崎幸之助(以下、坂崎):僕らが音楽を通して思い出した話に驚いたり、初めて聞いたと言っていたりすることも多かったですね。
高見沢:世代が違うからね…。
坂崎:そういう反応を見て、改めて“僕らが知っていることを伝えていったほうがいいんだろうな”と思いました。話を聞いた方は音楽に対する聞き方や、接し方がちょっと変わってくるんじゃないかなと。音楽の時代背景や“どんな人に影響されていたか”がわかってくると、もっと面白いと思うんですよ。今回の番組出演で改めて、伝えていけるところは伝えていきたいなと思いました。
――音楽の聴き方、楽しみ方が目まぐるしく変わってきていると思います。「みんなが好きなあの人あの曲」から今は「私が好きなのはこの曲」という時代になっていると思います。みなさんからはどう見えていますか?
高見沢:どう見るかというより、「こうなってしまった」という感覚でしょうか。以前はヒット曲を全国民で共有していたものが、いまはそれぞれの世代によって好きな曲が変わってくる。レコード・CDから配信になって、音楽の聴き方も変わっているなか、唯一変わっていないのはコンサートなんです。
コンサートを開いて、そこで演奏をするということ。聴き方、楽しみ方が変わっていても、演奏する場所は変わっていないと思っています。いまは配信があるのでCDを買わなくても音楽を聴くことはできますが、コンサートはチケットを買わなければ、足を運ばなければ聴けませんから。このアナログ感が残っているだけでも、僕らが50年やっている意味があるんじゃないかと思っています。
中村:昔は「この曲が流行っている」と聞くと、「じゃあ聴いてみるわ」となっていましたよね。でもいまは「あなたはそれを好きかもしれないけれど、俺はこっちのほうが好きなんだ」というように細分化されています。「あなたがこの人、この音楽を好きでも、私には関係ない」という時代の流れがあるように思います。
――“聴く側が自分の好きな音楽を突き詰める”という時代になっていると思います。アーティストのみなさんから見ると、いまの状況はいかがでしょうか。
高見沢:もちろん聴き手によって違いますよね。いまはタイムパフォーマンスのためにイントロがいらない、ギターソロはいらないなど言われていますが、それはそれでいいと思います。僕らは必要だから入れているだけであって、いろいろなタイプがあるから。そっちに行こうとは思わないですし、それは聴き手側が選べばいいことだと思っています。
中村:聴く人に対して音楽を作るか、自分が作りたい音楽を作るか。
坂崎:おっしゃるとおりです。
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