「砂の器 デジタルリマスター版」「疑惑」「鬼畜」など、松本清張原作の映画6作品を全国無料放送 各作品の見どころに迫る

2024/09/29 17:00 配信

映画

「砂の器」より(C) 1974/2005 松竹株式会社・橋本プロダクション

企画から完成まで14年を要した映画「砂の器」


10月4日(金)夜8からは、松本清張を代表する小説を映画化したヒューマン社会派サスペンス巨編「砂の器」(1974年公開)のデジタルリマスター版を放送。迷宮入りかと思われた蒲田操車場殺人事件の捜査を担当する警視庁の今西刑事(丹波哲郎)と西蒲田署の吉村刑事(森田健作)は、“カメダ”という言葉だけを手掛かりに事件を追っていく。そして2人が見たのは、天才音楽家の隠された宿命だった――。

本作では、父と子の逃れられない宿命の絆に加え、栄光の背後に隠された秘密と悲劇、そして逃れられない宿命が描かれる。企画から完成まで苦節14年を要し、“原作超え”とまで言わしめた作品としても知られている。

そして10月5日(土)夜9時からは、松本自身が知り合いの刑事から聞いた事実をもとに書き下ろした短編を、野村監督が映画化した異色のドラマ「鬼畜」(1978年公開)を放送。印刷屋を営む宗吉(緒形拳)は、ある日愛人に生ませた3人の子どもを引き取るハメになる。しかし宗吉の妻であるお梅(岩下志麻)は子どもたちに当たり散らし、地獄の日々が始まるのだった――。

大人のエゴに振り回された“子供たちの世界”と“弱い大人の世界”を対比しながら、“子殺し”という残酷なテーマをリアルに描いた本作。ネット上でも、「観ていてこんなにも怒りがわいた映画はない」「あまりにもショッキングすぎる」などの感想が寄せられている。