江森から土砂災害の現場に来ているという連絡を受けた院長の周子(檀れい)だったが、そのタイミングで県の医療政策課の純家(松尾諭)から、信濃総合病院に対しての行政指導として、MMTの活動自粛を要請されてしまった。
県庁を後にしようとしていた周子に再び江森から連絡があり、活動自粛のことを伝えたが、「そんなこと言ってる場合か。人名がかかってるんだぞ。このままじゃ、救える命も救えない」と言われ、知事に直談判した。
「MMTには救える命があるんです。地域医療の未来について知事と夢を語り合ってMMTが生まれたんじゃないですか」と周子はMMTの必要性を強く訴え、今回だけの特別措置として救助隊に医師同行することの許可を得た。
歩(杉野遥亮)と看護師・玲(宮澤エマ)が救助隊と一緒にヘリで現場に駆けつけ、江森と合流して救助者のケガの治療にあたった。
4人のケガの具合は医師でなければ判断ができないものばかりで、MMTの必要性を改めて感じられた。
ヘリで病院に搬送された救助者は、小宮山(八嶋智人)や掛川(近藤公園)らが治療を行い、現場と病院とでうまく連携が取れていた。その様子を見た周子は「これこそが私の信じた山岳医療よ」とMMTが必要だと確信した。
江森が現場に来た事情を知らない歩が「どうしてこの現場に来てたんですか。精密検査、控えてたんですよね」と問うと、「ここに来れば、救えるかもしれないと思った。7年前、あの時俺は事故現場に行くことすら出来なかった。こんな思いはもう二度としたくない」と正直に気持ちを打ち明けた。婚約者の美鈴に「背中を押された気がした」とも。
現場には医師を必要としている人たちがいて、そこに行くことで救える命がある。そう思ったという江森は「今日、もし俺たち医師が山に来ていなければ、遭難した人たちの命をつなぐことが出来なかったかもしれない」と今回の救助を振り返り、「医師が山に行けば救える命がある。みんなが俺にそう教えてくれた」と、これまでMMTに対して厳しいことを言ってきた江森だったが、MMTのメンバーへの感謝の気持ちを口にした。
「MMTのその理想を俺たちで探していかないとな」と、江森がMMTの活動に対して前向きな気持ちを示したことが、窮地にいるMMTを大きく動かしてくれそうだ。
ラスト、下山中に江森が発作を起こしてしまう。江森の容態とMMTの活動がどうなるのか。次回、最終回の展開に注目したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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