「パラサイト 半地下の家族」「殺人の追憶」など、ポン・ジュノ監督作品6タイトルを一挙放送 あらすじと見どころを紹介

2024/09/19 17:00 配信

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「パラサイト 半地下の家族」より(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)では、『鬼才に喝采!アカデミー賞受賞監督 ポン・ジュノ特集』と題して、「パラサイト 半地下の家族」をはじめとするポン・ジュノ監督作品6タイトルを、9月20日(金)~9月28日(土)にかけて一挙ノーカット放送する。そこで本記事では、放送ラインナップとともに各作品のあらすじや見どころについて紹介していく。

カンヌ国際映画祭にてパルムドール受賞、予測不能な展開で描かれる「パラサイト 半地下の家族」


9月27日(金)夜8時からは、ポン・ジュノ監督の代表作とも言える映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年日本公開)を放送。「第92回 米アカデミー賞」で作品賞、監督賞など4冠を達成し、「第72回 カンヌ国際映画祭」では韓国映画初の快挙・パルムドールを受賞した。

物語の中心として描かれるのは、半地下の家でその日暮らしをする貧しいキム一家。ある時、長男のギウ(チェ・ウシク)がIT企業のCEOを夫に持つパク家族の豪邸で家庭教師をすることになる。そして、妹のギジョン(パク・ソダム)は絵画の教師、父親のギテク(ソン・ガンホ)は運転手、母親のチュンスク(チャン・ヘジン)は家政婦として、キム一家は少しずつパク家に“寄生”していく。そんな正反対な家族だが、パク家で発生したある事件により、事態は思わぬ方向へと進み出す――。

前半はコメディ要素も強く、キム一家がパク家を騙し潜り込んでいく“連携プレー”にワクワクさせられるシーンもあるが、パク家での秘密が明かされたり、誕生日パーティーで悲劇が起きたりと、物語が進むにつれて“恐怖”や“衝撃”が押し寄せ、息つく間もなくラストを迎える。前半と後半とで全く異なる予測不能なストーリー展開は、まさに超一級のエンタメ作品と言えるだろう。

「殺人の追憶」より(C) 2003 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED


実在の連続殺人事件を元に描いた「殺人の追憶」


9月20日(金)夜8時からは、映画「殺人の追憶」(2004年日本公開)を放送。ソウル近郊の農村で若い女性の変死体が発見され、その後も同じ手口の殺人事件が発生するという、実際に起きた連続殺人事件を元にした、リアル・サスペンスだ。性格も捜査スタイルも正反対な、地元警察のパク・トゥマン(ソン・ガンホ)とソウル市警から派遣されたソ・テユン(キム・サンギョン)の2人がタッグを組み、衝突を繰り返しながらも難事件に挑む様子が描かれる。

韓国内でも有名な事件を扱った本作。当時未解決事件だったこともあり、そのセンセーショナルな題材に多くの国民が釘付けになった。「パラサイト 半地下の家族」で主演を務めたソン・ガンホが刑事役として奮闘する姿や、物語ラストで犯人に問いかけるシーンは見どころとなっている。

そして9月24日(火)夜8時からは、ポン・ジュノ監督の長編デビュー作にして、ペ・ドゥナの初主演作となる映画「ほえる犬は噛まない」(2003年日本公開)を放送。中流家庭のマンションで暮らす大学の非常勤講師・ユンジュ(イ・ソンジェ)は、マンションで飼育が禁止されているはずの犬の鳴き声が聞こえたことに腹を立て、たまたま見つけた犬を地下室に閉じ込める。一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナム(ペ・ドゥナ)は、団地に住む少女の愛犬がいなくなったことを知り、ビラ貼りの手伝いをすることになるのだが――。

連続子犬失踪事件をめぐる騒動を、シュールに描いた本作。シニカルコメディとして、ポン・ジュノ流のブラックユーモアも多数盛り込まれている。ちなみに、主演を務めたペ・ドゥナは本作を通して大ブレイク。黄色いパーカーが似合うかわいらしいルックスと、正義感あふれるフレッシュな演技が見どころだ。