<転スラ>武闘大会2日目、一度も剣を抜かずに優勝したのはやっぱりあの人で……?

2024/09/20 08:00 配信

アニメ レビュー

アニメ「転生したらスライムだった件 第3期」第70話が放送(c) 川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会

サラリーマン・三上悟がスライムのリムル=テンペスト(CV:岡咲美保)として異世界に転生、さまざまな種族が共に暮らせる理想の国作りに奮闘する「転生したらスライムだった件」(毎週金曜夜11:00-11:30ほか、日本テレビ系ほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。2021年以来となるTVアニメシリーズ第3期では、「魔王達の宴(ワルプルギス)」を経て正式に魔王となったリムルの元へ、魔物を敵視する神聖法皇国ルベリオスの聖騎士団長・ヒナタ(CV:沼倉愛美)が訪れる「聖魔対立編」が描かれ、2クール目からは開国祭に向けての「魔都開国編」が描かれている。第70話(第3期22話目)「勇者との決着」は、武闘大会の決勝戦の様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

天真爛漫なエルメシア、再び


「開国祭」二日目の夜、ガゼル・ドワルゴ(CV:土師孝也)がリムルの部屋を来訪する。目的はテンペストが抱えている商人たちへの支払いの件で、リムルから相談を受けたガゼルが、金貨1500枚ほどを都合してきたのだった。さらにはエルメシア(CV:金元寿子)も姿を現し、同じくリムルへの協力を申し出る。こうしてテンペストは、ドワルゴンと魔導王朝サリオンという2つの大国の力を借りて支払い問題を解決。さらにこの会談では、ガゼルがリムルの後見人となることを約束し、テンペストとサリオンが正式に盟友関係を結ぶなど、隠密的な集まりながらも多くの実りを得た夜となった。

大物ふたりを交えたこの会談では、エルメシアの存在感が光っていた。ガゼルのことを「ガゼル坊」と呼んでからかい、リムルに協力する対価はイベント開催の際の事前相談だけなど、なかなか腹の内が読めないのも相変わらずだ。その後、前夜祭でも見せた「英雄覇気」で威圧感たっぷりに迫ったかと思えば、リムルの意外な返答で素に戻り、屈託のない笑顔を見せるなど、コロコロと雰囲気が変わる様子がとても楽しい。ちなみにこの場でエルメシアがもっとも警戒していたのがディアブロ(CV:櫻井孝宏)で、彼が「原初」のひとりであることに気づいていることにも注目したい。逆にリムルは「原初」が何を意味しているのか分かっておらず、魔王になったとは言え、やはりまだまだこの世界のことには疎い部分があることも確認できた一幕だった。ちなみに「原初」の意味や詳細についてはテレビアニメシリーズ本編ではまだ詳しく語られていないため、今後明らかになっていくことに期待したい。

ゴブタ、「四天王」の一角になる!


「開国祭」三日目。前日に行われた「武闘大会」で勝ち上がった勇者マサユキ(CV:松岡禎丞)とゴブタ(CV:泊明日菜)による決勝戦が始まった。前回の戦いをきっかけに、ランガ(CV:小林親弘)と一体化できる新たなユニークスキル「魔狼召喚(おれにちからを)」を獲得したゴブタは、さっそくスキルを発動。ものすごいスピードでマサユキに突撃するも、狙いが外れて壁に激突し、そのまま気絶してしまう。こうして一度も剣を抜くことなく優勝したマサユキだったが、リムルと戦うことを恐れ、自ら勝利を辞退する。すると観客は、この言動はリムルに対する警告であると勝手に勘違いし、会場はマサユキコールに包まれる。一方、マサユキの代わりに優勝となったゴブタは、テンペストの「四天王」の称号を得るも、ミリム・ナーヴァ(CV:日高里菜)にランガとともに連れられ、さらに厳しい修行へと向かうのだった。

注目の決勝戦では、ゴブタの新スキルが披露されるも戦闘らしい戦闘はなく、一方的に自滅したゴブタの気絶で決着した。終始怯えた表情を浮かべるマサユキの描写が面白く、「英雄覇道(エラバレシモノ)」の強制発動によって、周囲が勝手にマサユキを祭り上げていく展開には同情を禁じ得ない。とは言え、マサユキのスキルは恐ろしいほどのチート性能で、戦闘力は皆無ながらも、ある意味で無敵であることが改めて証明された試合でもあった。一方で、優勝してウキウキだったゴブタはミリムの厳しい修行を受けることになるなど、いつも以上にツキのない展開。とくに面白かったのは、相棒として戦ったランガまで修行に付き合うことになり、ミリムに無理やり引き摺られていったシーンだ。これにはSNSでも「引きずられるランガ可愛すぎる!」「そりゃランガもそうなるよねw」などの声があがっていた。ランガは最近、カッコよくて頼もしい一面が強調され続けてきただけに、このシーンで見せたギャップはかなりの萌えポイントだった。

アニメ「転生したらスライムだった件 第3期」第70話より(c) 川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会