<負けヒロインが多すぎる!>梅田修一朗(温水和彦役)「『マケイン』は魅力しかない作品です」最終回目前、振り返る

「八奈見さんは唯一無二の負けヒロイン」

「負けヒロインが多すぎる!」より(C)雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会


――ところで、ご自身と温水に共通点を感じる部分はありますか。たとえば、本作SNSでは、「#マケイン水道探求」というハッシュタグが誕生しており、「水道水」の味の違いを楽しむのが趣味という、ちょっとヘンな温水のキャラを際立たせていますよね。

梅田 僕は水に愛着はないですが、自分だけのささやかなこだわりに喜びを見出すところが似ているところかもしれません。実は「#マケイン水道探究」についても楽しく拝見しています。 “いずれ何かの論文の参考にされるんじゃなかろうか…”と思うくらい、視聴者の皆さんが熱のこもったレポートを書かれていて、拝見するたびにすごいな…と驚いています。

――驚きの企画ですよね(笑)。いま、梅田さんは完成したアニメーションをご覧になって、本作の魅力をどんな部分に感じていますか。

梅田 やはり、「負けヒロイン」のその後を描くというテーマのおもしろさですよね。同時にアニメーションそのものの熱量、掛け合いの面白さ、あと温水くんの可愛さじゃないでしょうか(笑)。本当に魅力しかない作品ですし、僕自身ときおり八奈見さんと温水くんの間に発生する青春の波動にときめいております。

――視聴者の方、皆ときめいていると思います! そんな梅田さんから見た八奈見の魅力は?

梅田 あらゆる負け要素を兼ね備えた、最強「負けヒロイン」…かと思いきや、物事の本質を真っ直ぐ見つめていたり、思いやりがあったり、正直だったり、ラッコのような愛嬌があったりするんですよね(笑)。そうした唯一無二の負けヒロインなところが八奈見さんの魅力だと思います。

「負けヒロインが多すぎる!」より(C)雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会


――なるほど。そういえば、本作の舞台・豊橋にも行かれていましたが、いかがでしたか。

梅田 街や商店街の雰囲気がすごく良かったんです。お店で店員さんと少しお話させていただいたく時間があったのですが、『マケイン』のことを温かく応援してくださっているのを肌で感じられて嬉しかったです。あとは豊橋銘菓のあんまき、スパゲッ亭チャオであんかけスパゲッティを食べました。

“負けるから戦いたくないな”と思うことが多かった

「負けヒロインが多すぎる!」より(C)雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会


――本作タイトルにちなんで、ご自身の人生における「負け」の記憶で忘れられないものはありますか。

梅田 僕自身、結構ネガティブな人間なので、勝ち負け以前に“負けるから戦いたくないな”と思うことが多かったと思います。ただ、役者としてお仕事をさせてもらうようになってから、勝負の日々が始まり、心の中や他者に対しても何度も負け続けて、そのたびに踏ん張って…という感じです。

――応援しております!逆に、いまお仕事の喜びや、やりがいを感じられるときは?

梅田 ありがとうございます。まず、この作品への出演が決まったとき、本当に嬉しかったんです。同時に、きっと自分の中で特別な作品になるだろうなとそのときから感じていました。それもあって、まさしくいま、『マケイン』のような最高の作品の現場に携われていること、それ自体がすごく嬉しいですよね。そして、出演作品が世の中に届けられたとき、声優という仕事の喜びを強く感じています。

――梅田さん本作への熱量をお聞きして、より最終話が楽しみになりました! 最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。

梅田 ここまで観てくれた『マケイン』好きの皆さん、本当にありがとうございます。きっと、温水くんたちと一緒に過ごしたかのような感覚、思い出をたくさん作ってもらえたと思います。最後まで『マケイン』節全開でお届けしておりますので、最終話もぜひお楽しみに!

■取材・構成/河内文博(アンチェイン)