60年代後半の激動の時代に、常に世間を挑発し続けた劇作家・寺山修司。彼が人間の“心の荒野”を描いた、唯一の長編小説「あゝ、荒野」。この傑作を、映画界の若き雄・菅田将暉と'09年の監督・主演映画「息もできない」で映画界に一石を投じた韓国の俳優ヤン・イクチュンのW主演で、映画「二重生活」の岸善幸監督が映像化。この映画の前篇公開(10月7日(土))にあわせて、映画未公開シーンを収録した<完全版>としてドラマの第1・2話(全6話)が10月8日(日)より日本映画専門チャンネルで放送される(映画の後篇は10月21日(土)から公開)。
舞台は2021年、オリンピックという祭りを終えた東京。どれだけ時代は進んでも、人々は“人間とは何か”、“命とは何か”を問い続けていた。そのなかで不遇の人生を歩んできた2人の男が、“つながり”を求めてぶつかり合うさまを描いていく。
――お二人は今作が初共演ですが、お互いの印象は?
菅田「ヤンさんは本番で何を始める分からない動物的なところのある方で、毎回初対面のようなムードを作ってくださる俳優さんです」
ヤン「私は菅田さんこそ、動物的な俳優さんだと思います。お風呂に一緒に入るシーンも撮ったんですけど、動物のように毛深い…(笑)」
菅田「やっぱりそれを言うか(笑)。ずっと、僕のすね毛を見て『毛深い、毛深い』って言ってたんですよ」
ヤン「そして、善良で、笑顔はすごく美しい。でも、男らしい部分も持っていて、バラエティに富んだ魅力を持っている俳優さんだと思います」
――時間を掛けて役作りされた映画は、前・後篇合わせると5時間強。さらに濃密な人間関係を描いたシーンが追加された<完全版>のドラマは、全6話の構成で放送される。
菅田「この時代に、映画で5時間。ありがたい話だと思います。ドラマ版の第1話、第2話は、まだ体がブヨブヨのときですね(笑)」
ヤン「新次とバリカンは家族でもなく、血の繋がりもない2人。まったくの他人だった2人がどのように関係を深め、感情を寄り添わせていくのか。そして2人の間には実は微妙な関係性もあるので、そこにも注目していただきたいです。それから、どちらがよりイケメンかも見てください(笑)」
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