そして後半。海里は、役所の専属カメラマンとして、ほこ美が担当したボクシング体験イベントの撮影をする予定だったが、当日現れなかった。
ほこ美が探しに出ると、海里は女性とデート中でパチンコ店にいた。悪びれない様子の海里に、ほこ美がたまらず「クズ」と言うと、「知ってる」と返す海里。「クズ」「知ってる」のやり取りは第1話から繰り返されてきたが、本話での回想シーンの海里を見た後では、何だか胸に刺さるものがある。
この海里がイベントの撮影をしなかったことが、過去につながっていた。実は海里自身がドタキャンしたのではなく、7年前に海里のボクシングの対戦相手が試合後に亡くなったため、陰で「人殺し」と言う人もいて、役所の仕事をするには好ましくないと判断されたうえでのクビだった。
不幸な事故だったが、議員の富岡(橋本じゅん)も海里を「人殺し」とののしっていた。富岡が手を回したのだろうか。
7年前から苦しい状況がずっと続いている海里。クビだったと知ったほこ美は「クズ」と言ってしまったことを後悔して駆け付けたが、ひと足先に訪ねていたゆいが海里に抱きついている姿を見てしまうところで第3話は終わった。
明らかになった海里の過去。でもまだ不明なところもある。富岡が海里を憎々しく思う理由、また富岡に海里が役所の仕事をしていることをわざわざ郵便で知らせた何者かがいたことなど。そこに、ほこ美とゆいとの三角関係も加わりそうで、切なさがありつつ物語はさらなる盛り上がりに期待大だ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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