忍術学園一年は組。用具委員。堺の豪商の息子で、おっとり、のんびり、大の食いしん坊。だが硬い髪と石頭、粘着力のある鼻水で仲間のピンチを救うこともある。
「映画 忍たま乱太郎」(1996年)では、ドクタケ忍者隊からの霞扇の術(粉末の睡眠薬を仕込んだ扇子で風を送って眠らせる術)の急襲に、その場で持ってきていた梅おにぎりを食べ尽くし、その梅干しの種で鼻の穴を塞いで粉から身を守っていたしんべヱ。このように咄嗟の場面で機転が効いた行動をすることもしばしばあり、地味に実戦等で活躍している。
忍術学園一年は組教科担当教師。火薬委員会顧問。火薬や兵法に詳しい。カマボコやちくわなどの練り物が苦手という一面も。一年は組の忍たまたちにいつもヤキモキさせられ、胃がキリキリ。忍たまからの信頼はあつく、きり丸とは家族のような深い絆で結ばれている。
「映画 忍たま乱太郎」では、八方斎に捕まったが一年は組のみんなが「すぐ山田(伝蔵)先生と土井先生が助けてくれるよ」と言うほど、先生へは信頼をおいている (現にすぐに駆け付けて冷静にスマートに救出している)。また冒頭では、きり丸の猪の散歩のアルバイトを手伝っているシーンも。きり丸のアルバイトで毎回大変な目に遭うが、なんだかんだ言いながらもいつも手伝ってくれている優しい土井先生。常に忍たまたちのことを考え、温かく指導している。そして、教師としてだけでなく戦闘シーンでは忍者としての優秀さも垣間見える。まさに完璧。我々視聴者が好きになってしまうのも納得だ。
「忍たま乱太郎」には、他にも個性が際立ったキャラクターたちがたくさん登場する。どのキャラクターもビジュアルはもちろん性格も細かいところまでしっかり設定されているため、視聴者は愛着が沸きやすい。まるで本当に彼らと一緒に忍術学園の学校生活を送っているような感覚になるのだ。
そんな愛らしい忍たまたちと確固たる絆で結ばれている土井先生が、「劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師」ではキーマンとなっている。彼らが大好きな土井先生が、まさかのドクタケ忍者隊の一員に…。果たして、乱太郎たちは土井先生を取り戻すことができるのだろうか。彼らの行方から目が離せない。
構成・文=戸塚安友奈
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