<ゴールデンカムイ>植田Pが語るキャストの魅力「杉元のことを山崎賢人さんが一番理解している」最終回の中川大志“鯉登”にも感謝

最終回を迎える「ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」より杉元佐一(山崎賢人)(C)野田サトル/集英社 (C)2024 WOWOW

山崎賢人が主演を務める「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」(毎週日曜夜10:00-11:00、WOWOWプライム・WOWOWオンデマンド)が現在放送・配信中。同作は、野田サトルの漫画「ゴールデンカムイ」を原作とし、2024年1月に公開された実写化映画の続編となるドラマシリーズ第1弾。明治末期の北海道を舞台に、山崎演じる元陸軍兵・杉元佐一らが莫大(ばくだい)なアイヌの埋蔵金を巡り争奪戦を繰り広げる一攫千金ミステリーであり、個性豊かなキャラクターたちが相まみえる冒険活劇だ。

第8話の放送を終え、残すは12月1日(日)放送の最終回を待つのみとなった。ますます熾烈(しれつ)になっていく埋蔵金を巡る争奪戦の行方、そして徐々に明らかになっていく登場人物それぞれの過去。そこに新たなキャラクターも登場し、新たな章へと突入していくことを予感させる。

WEBザテレビジョンでは、映画、そして今回のドラマともにプロデューサーとして携わった植田春菜氏にインタビューを実施。本作への思い、役者陣のすごさ、そして最終回の見どころを語ってもらった。

映画と同じ世界観、地続きの作品だと思ってほしかった


——ドラマ「ゴールデンカムイ」とても面白く拝見しています。

ありがとうございます!感想を言っていただけるとほっとします。

――映画からドラマへと、期待値がとても高かったと思います。第1話を拝見したときに地続きの作品なんだなと感じました。

はい、そこは意識した部分でもありました。映画と地続きの作品であり、一つの作品としての世界観のつながりを感じていただけるようにと、1話は映画版でメガホンをとった久保(茂昭)監督にお願いしました。ドラマ版の入り口として、見てくださる方に“同じクオリティー感だな”と思っていただきたいなと。

――第2話では強烈なキャラクター“辺見”(和雄/萩原聖人)が登場しました。

2話以降からはドラマ版ならではのテンションやトーンも出てきます。特に2話は“辺見”の回ですし、それまでとは違ったテンションの在り方への切り替えや、あんばいが悩ましい面もあったんです。でもそこを“辺見”の回だったからこそ、振り切ってうまく突破できたような気がしています。監督、キャスト、スタッフのおかげです。

演じる皆さんが自身の役を本当に愛しているんです


――撮影中現場の雰囲気はいかがでしたか?

ドラマ版に突入してからちょっとずついろんなキャラクターの違う側面が見えてきて、コメディー要素も増えてきています。そこは映画版からの変化かなと思うんですが、役者の皆さんも直前まですごくシリアスなシーンをやっていて、突然面白い感じになったり、またその逆もあったりで、初めはその切り替えに戸惑う部分もあったんじゃないかなと思います。

ですが撮影をしていくにつれて、その突然の緩急が「ゴールデンカムイ」だもんね、という感じで皆さん楽しみながらやっていたのが印象的ですし、良かったですね。

――緩急の付け方が「ゴールデンカムイ」らしさ、持ち味にもなっていった感覚でしょうか?

そうですそうです。なかなか他の作品ではここまで突然の切り替えがあるシーンは少ないので、その緩急の魅力をきちんと表現することが“ゴールデンカムイらしさ”だと皆さんすごく腹落ちしながら撮影してくださいました。

――演じる皆さんも自身の役を大切に演じられているような印象を受けます。

一言二言のせりふのみで出番的には少ない役の方も含めて、本当に皆さん自分の役が大好きで、自分が演じるキャラクターをすごく愛しているんです。メインキャストの皆さんはもちろんそうですし、役者の皆さんの自分の役に対するモチベーションの高さは、なかなか他の作品でも滅多にないくらいのものだと感じています。

――その熱量はどこからきているものなんでしょうか。求心力のようなものは感じますか?

やはり原作の力は大きいと思います。野田先生が描かれているそれぞれのキャラクターの粒立っている感じや、どのキャラも決して埋もれていないところ。見た目も、それぞれの生きざまも特徴があって。特徴のある役柄を演じるという喜びを皆さんが感じてらっしゃるように思います。そこはやはり原作でそれぞれ唯一無二の魅力的なキャラクターとして確立されていたことがすごく大きいんじゃないかなと感じています。