ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・アンジュルムが11月28日、東京・日本武道館で「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL☆KIRAKIRA☆」を開催。この日はグループ名をアンジュルムに改名した10周年記念となるツアーの千秋楽であり、メンバーの川村文乃にとっては卒業公演となった。
今回のライブをもってグループ及びハロー!プロジェクトを卒業する川村は、2016年にハロプロ研修生に加入し、2017年6月にアンジュルムのメンバーに。2019年6月からは2代目サブリーダーを務め、グループを支えてきた。2021年には地元・高知県観光特使、高知市PR大使に就任、また全国鮪解体師協会の「1級マグロ解体師」の試験に女性として初めて合格した。卒業後は芸能活動を終えることを7月に発表している。
開演前から川村のメンバーカラーであるライトパープルで染まった日本武道館。暗転し、メンバーたちがステージに登場すると、待ちに待ったステージの開幕に大きな歓声が上がる。白とゴールドのきらびやかな衣装は、初期アンジュルムの雰囲気を感じさせるトップスと前身グループ・スマイレージをイメージしたミニスカートという、川村のリクエストを盛り込んだ一着。
1曲目は「愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間」でクールなアンジュルムを見せつけ、「アイノケダモノ」「次々続々」「愛されルートA or B?」「愛を持って強く生きるんだ」とファンの掛け声とともに披露した。
リーダー・上國料萌衣のファンへのあいさつからMCがスタート。まずはアンジュルムが10周年を迎えることに触れ、「アンジュルムやメンバー、そしてみなさんにとっても“ルーツ”を感じられるコンサート」だと語る。川村は「アンジュルムのみんなとキラキラ輝きたいし、ここにいるみなさんと忘れられない時間を過ごせたら」と意気込み、上國料も「一秒一秒を噛み締めて、楽しんでいただけたら」と力強く語りかけると、「今のメンバーでまた新しい一面を見せられる曲」という曲振りから新曲「初恋、花冷え」を披露。
そのまま「Uraha=Lover」「愛・魔性」と大人なムードから、「カクゴして!」とスマイレージ時代の楽曲「○○ がんばらなくてもええねんで!!」ではメンバーたちの笑顔が弾ける、ハッピーなパフォーマンスを届ける。
メンバーたちがファンを10周年記念パーティーへ招待するようなVTRが終わり、それぞれのデビュー曲をオマージュした衣装を身に着けたメンバーたちが登場。「明晩、ギャラクシー劇場で」でステージを盛り上げると、メドレーがスタート。川村は全曲に参加し、上國料、橋迫鈴、為永幸音と「有頂天 LOVE」、川名凜、松本わかな、平山遊季、後藤花とは「泳げない Mermaid」、伊勢鈴蘭、橋迫、下井谷幸穂と「シューティングスター」、川名、為永、松本と「SHAKA SHAKA #2 LOVE カラフルライフ編」、上國料、伊勢、平山、下井谷、後藤との「エイティーン エモーション」と、スマイレージ時代の楽曲や土佐弁を織り交ぜた内容に、イントロが流れるたびにファンからは歓声があがった。
全員が円になり、お互いに向き合うと流れ出したのは「交差点」。卒業する川村と目を合わせ、声を震わせながら歌で思いを届けようとするメンバーたちの姿からは改めてグループの絆を感じられ、「君だけじゃないさ…friends」では思い出を噛みしめながら力強い歌声を届ける。川村の卒業を実感し、少し湿っぽい雰囲気になりそうなファンに向けて橋迫が「しんみりしてたらもったいないですよ!」と煽る。「悠々閑々 gonna be alright!!」「大器晩成」「上手く言えない」「いとし いとしと Say My Heart」と披露し、「愛すべきべき Human Life」「臥薪嘗胆」とアンジュルムらしく愛たっぷりの雰囲気で本編を締めくくった。