吉高由里子が主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)は残り3話。11月24日に放送された第45回「はばたき」では道長(柄本佑)が出家。その後の旧友たちとの久々の再会と対話に、視聴者からも感慨の声が上がった。(以下、第45回までのネタバレがあります)
まひろ「これで終わりにございます」
「源氏物語」を生み出した平安時代の女流作家・紫式部の人生を描く「光る君へ」。第45回では、とうとう源氏の物語を書き終えたまひろが思い切って旅に出る展開が描かれた。
すべてに区切りをつけて前を向くまひろとは対照的に、「行かないでくれ」「もう会えぬのか」と未練がましい道長。まひろがきっぱりと「会えたとしても、これで終わりにございます」と答えると諦めの境地に至り、妻・倫子(黒木華)の懇願むなしく出家した。
道長「あっけないものだな、人の一生とは」
そんな第45回で髪を剃った道長を訪ねてきたのは、古い友・藤原公任(町田啓太)、藤原斉信(金田哲)、藤原行成(渡辺大知)。道長と3人は若い頃からともに切磋琢磨し合った仲で、視聴者の間では“平安F4”と人気を集めた。この3人に源俊賢(本田大輔)を加えた4人がそれぞれ大納言・権大納言まで昇進したことから、“四納言”とも呼ばれる。
髪を剃り上げた道長を見た公任が開口一番「気持ちはどうだ」と尋ねると、道長は、「ふ~む、涼しくて…良い」とまんざらでもない表情。それを見て公任はにっこり笑み、皮肉屋の斉信は「寂しいこと、この上ないなぁ」とつぶやいた。
「50過ぎまで誰一人欠けることなく来れたことは、感慨深いのう」と公任がしみじみ口にすれば、道長は「あっという間に何もかも過ぎていった。あっけないものだな、人の一生とは」と、もはや人生に幕を引いたような口ぶり。それを聞いて涙をこぼしたのが、若い頃から“道長一筋”の行成だ。
「何のお役にも立てませんでした」という行成に、道長は「おまえには、ずいぶんと助けられた。いくら礼を言っても足らん。いろいろと、すまなかった」と真摯(しんし)な表情で詫びの言葉を口にした。