2017年に公開されたアニメーション映画「モアナと伝説の海」の続編となる、ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作「モアナと伝説の海2」が12月6日(金)に公開される。美しい海が広がるポリネシアの島々で語り継がれる神秘的な伝説をもとに、主人公の少女モアナが冒険に繰り出す物語は世界中の人々を感動させた。前作から7年が経過して完成した今回は、前作の冒険から3年後が描かれており、日本版のモアナの声を屋比久知奈、風と海を司る“半神半人”の英雄マウイの声を尾上松也が続投。今回はマウイ役の松也にインタビューを行い、演じるマウイについてや、自身にとって仕事における“冒険”と言える経験なども語ってもらった。
「いいタイミングで続編が公開されて良かったなと」
――前作「モアナと伝説の海」(ディズニープラスで配信中)から7年、ついに続編が公開されます。
前作から7年たっているんですよね。前作が今でも配信でたくさんの方に見ていただいていて、2023年の配信サービスで圧倒的1位、“世界で最も見られた映画”というのを聞いてとてもうれしかったです。今年になっても見ていただいている方も多いと聞きますし、7年ぶりですが、いいタイミングで続編が公開されて良かったなと思っています。
――前作の時は、オーディションを経てマウイ役を勝ち取り、“ディズニー作品に出る”という夢を実現されましたが、今回、続編が決定してマウイを再び演じると聞いた時、どういう気持ちでしたか?
うれしい気持ちと安心した気持ちがありました。前作に参加している時、続編とかは全く決まってなかったのですが、とても良い作品なので、「続いてくれるといいなぁ」と思っていました。ですので、「モアナと伝説の海2」が公開されることが決まったというお話しを聞いた時は本当にうれしかったですね。
――前作から7年を経ての続編ですが、物語としては前作の3年後の物語になります。劇中の時間の経過は、演じる上で意識されましたか?
マウイの場合、半分神ですから、すでに長い年月を生きていますので“3年”はそれほど大きな年月ではないんです。モアナと違ってその間に“大人になる”という感じでもないですからね(笑)。ですが、マウイの考え方などいろいろなものがモアナによって成長させてもらったところがありますので、内面の成長はあったと思います。
――確かに“成長”で言うと、モアナのほうが分かりやすいですね。
モアナは前作よりも大人びた姿形になっていて、内面的にも少し大人になっていますね。ただ、モアナは成長していますが、会話をする上ではマウイとしては声を変えるということもなく、前作のような“声色”や“トーン”を再現できるように意識しました。
意識したと言えば、モアナが成長して大人になっているところもあり、マウイの内面的な成長もありますので、そのような成長の機微が出せたらいいなという気持ちでアフレコをしていました。
――7年ぶりの“マウイ”でしたが、すぐにあの声は戻ってきましたか?
今回とてもやりやすかったです。1作目の時は、僕が吹き替えを始めた時点ではどなたがモアナの声を担当するのか決まっておらず、イメージがハッキリとつかめていないところがあったんです。もちろん、本国の声優の方の声は入っていましたが、やはりニュアンスが違ったりするじゃないですか。
アフレコの時に相手の声が録れてない時は、基本的に“文言”と“秒数”を目安にして行うので、相手が無音で自分の声だけを入れていくという場面も多くありました。モアナの声を想像できずにアフレコをしていたので少し心細いというか、僕自身、長編の吹き替えが初めてでしたので、戸惑いながらやっていた感じがあったのですが、今回は屋比久さんの声がしっかりと頭に刻まれていますから、イメージをしてそれを形にできたので、それが前作と今作との大きな違いでした。
マウイの魅力は「みんなを笑顔にするところ」
――演じたご自身から見て“マウイ”の魅力は?
基本的には、どこまで行っても明るく、みんなを笑顔にするところですね。モアナをはじめ、仲間たちや人間を喜ばせたい、助けたいという気持ちが根底にあるところが共感できますし素敵だなと思うところです。
――1作目でマウイのいろんな面を見ることができましたので、今作は見る人が最初からマウイに親近感を覚えて、親しみを持って見る人も多いかと思いますが。
そうですね。前作はモアナの恋人なのか、友人なのか、家族なのか、敵なのか、物語を知らないと見た目では何者か分からないですからね(笑)。でも、前作を見ていただくと見た目とは違う意外性もあって、いろいろな方にマウイが愛されている理由が分かりますので、今回は最初から違った感じで見ていただけるのではないかと思っています。
――今作もセリフだけでなく“歌”も重要だと思いますが、いかがでしたか?
正直に言いますと、今回のマウイの曲は非常に難しかったです。とても印象的な曲ではあるのですが難度は高かったですね。
――セリフでの表現と歌での表現でどう違いますか?
あまり違いは感じていないです。ミュージカルもそうですが、そのキャラクターが発するセリフや言葉がたまたま音楽に乗っかっているだけ、という意識がありますし、根本は一緒だと思います。
――洋画の吹き替えもされていますが、アニメーションの吹き替えは洋画とは違う感じですか? アニメーションのアフレコ(吹き替え)の楽しさと魅力を教えてください。
これは僕の個人的な印象ですけど、アニメーションのほうがキャラクターの動きが全て大きいので、ある程度オーバーな表現をしても足りないくらいの時が多いんです。自分がイメージしているよりもっとオーバーに表現しても足りないくらい。僕はもともと舞台の人間ですので、そういう表現は教わってきていますし、どちらかというとアニメーションのほうが自分には合っているのかなという気はしています。実写映画の吹き替えも経験させていただいたことはありますが、そちらのほうが難しかった印象がありますね。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/moana
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