俳優の菅田将暉が12月9日、都内で行われた映画「サンセット・サンライズ」(2025年1月17日[金]公開)の完成披露試写会に、共演の井上真央、三宅健、山本浩司、好井まさお、メガホンをとった岸善幸監督とともに出席した。
菅田、さかなクンにレアな魚を釣ったことを報告「すごく興奮してくれた」
脚本を担当した宮藤官九郎と岸監督という東北出身の2人から生まれた本作。都会から移住した釣り好きサラリーマン西尾晋作(菅田)と、宮城県・南三陸で生きる住民との交流や、人々の力強さや温かさをユーモアたっぷりに描き、その背景にあるコロナ禍の日本、過疎化に悩む地方、震災などの社会問題と向き合いながら豊かなエンターテインメントに転化させたヒューマン・コメディとなっている。
MCから「景色や釣りを心から楽しんでいるように見えた」と声をかけられた菅田は「この間、さかなクンに会ったんですよ」と切り出し、「『この間、釣りの映画をやったんです』って宣伝して、『オウゴンムラソイというのを釣りました』って言ったら、5秒くらい間があった後に『ギョギョ!』って言ってくれて(笑)、『菅田さんさすがです。オウゴンムラソイちゃんはムラソイの中でもレアで…』ってバーっと(話を)されて、5分くらい何を言っているのかわからなかったんですけど、すごく興奮してくれたので、釣りとか魚が好きな人も興奮してくれるんだなと思いました。(釣り映画としても)十分楽しめます」とアピールした。
また、撮影時の印象的な思い出を尋ねられると、好井は、菅田が全員に本作のオリジナルTシャツを作ってくれたことを明かし「M、L、XLがあって、僕はMを着たんですけど(半袖が)肘下くらいの超ビッグサイズで、どんどんMとLがなくなっていって、小日向(文世)さんが最後のほうにインされて、そのときにXLだけ残ってたんです。それを(小日向が)着たら、少女がワンピースを着てるのかと思った」とエピソードを明かして会場の笑いを誘った。また三宅もそのTシャツがお気に入りだそうで「この間、ツアーをやっていたんですけど、ツアーのときも着ました」と告白して菅田を喜ばせた。
菅田、井上から“スター性”を絶賛される
さらに同じ質問に、井上は「芋煮会のシーンが出てくるんですけど、あのシーンで菅田さん以外みんなオールアップで、あともう少しで撮り終わるってときに雨が降ってきて、みんなで雨(が止むの)を待っていたじゃないですか。それで隣にいた菅田くんが『もうすぐ止むんじゃないですかね』って言っていたら、5分くらいしたら雨が止んできて、菅田くんの後ろに虹が出てたんです」と回顧し、「頭の中で(菅田の楽曲)『虹』が流れました。スターだなって思いました」と目を輝かせて会場から拍手を浴びた。
そして、誰かの意見や視線を気にせず、“自分なりの幸せ”を見つけて前に進んでいく晋作にちなみ、菅田にとっての“自分なりの幸せ”とは何か尋ねられると、“無の時間”と答え「エレベーターを待っているときとか、突然訪れる無の時間。この質問を答えた後の無の時間。何もしなくていい無の時間がすごく好きですね」と打ち明けた。
◆取材・文=風間直人