韓ドラ界の“白衣の天使”パク・ボヨンとは? 大きな瞳が印象的な童顔フェイス…最新作では“安らぎ”のオーラ放つ名演<照明店の客人たち>

2024/12/14 11:10 配信

ドラマ コラム

ギャップの魅力でコメディエンヌの才能を開花


20代になると、持って生まれたチャーミングなルックスと子役時代から磨き続けた演技力を生かし、コメディー作品でヒットを飛ばすようになっていく。

ドラマ初主演作「ああ、私の幽霊さま」(2015年)では、肉食キャラの小悪魔女子幽霊に取りつかれた小心者ヒロイン、ナ・ボンソンを熱演。ボヨン自身の清純な魅力すらも逆手に取り、実力派俳優チョ・ジョンソク相手に投げキッスや色仕掛けで迫る強烈キャラクターを作り上げ、コメディエンヌとしての才能を発揮した。

158cmの小柄な体型を生かしたのが、ドラマ「力の強い女 ト・ボンスン」(2017年)。小さくて愛らしいビジュアルと怪力キャラのギャップに加え、2人の男性の間で揺れる女心も視聴者の共感を集めた。一方、高校3年から10年にわたる純愛を描いた映画「君の結婚式」(2018年)では、20代後半とは思えない爽やかな制服姿を披露。188cmの長身イケメン、キム・ヨングァンとの身長差30cmのロマンス演技がファンをおおいにキュンキュンさせた。

ソ・イングクとW主演したドラマ「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」(2021年)では、余命宣告されたヒロイン・ドンギョン役。絶望からの恋と再生を共感度たっぷりに演じ、“ラブコメの女王”としての座を揺るぎないものとした。

パク・ソジュンと体現した、ディストピアに差す“希望の光”


年齢を重ね、“国民の妹”から“ラブコメの女王”へと自然な流れの中で進化してきたボヨン。ここ数年で印象的なのが、立て続けに演じている“看護師”キャラクターだ。

未曾有の大地震後、倒壊を免れたマンションの中で繰り広げられる人間模様を描いた映画「コンクリート・ユートピア」(2023年)では、パク・ソジュン演じる夫ミンソンと力を合わせて過酷な状況を生き抜く妻ミョンファを演じた。生き残りを懸けた殺伐としたデスゲームの中、看護師でもあるミョンファが見せる「すべての人が助かるべき」という慈愛の精神が、作品にとって一筋の希望の光となっていく。この作品は、アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表に選出されるなど国際的にも高い評価を得た。