柳楽優弥主演の金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)の第10話が12月13日に放送。洸人(柳楽)の奮闘の末、小森家にライオン(佐藤大空)が戻ってきた。しかし、衝撃的なラストが描かれ、X(旧Twitter)では「鳥肌立ってる」「感動の嵐」といった投稿が相次ぎ、トレンド入りを果たした。(以下、ネタバレを含みます)
平穏に暮らす兄弟が“ある事件”に巻き込まれていくヒューマンサスペンス
同作は、柳楽演じる市役所で働く平凡で真面目な優しい青年・小森洸人(こもり・ひろと)と、坂東龍汰演じる自閉スペクトラム症の美路人(みちと)の兄弟が、突然現れた「ライオン」と名乗る謎の男の子との出会いをきっかけに“ある事件”に巻き込まれていくヒューマンサスペンス。
完全オリジナルストーリーで描かれ、温かなヒューマンドラマと、先が読めないスリリングなサスペンス展開が心地よく絡み合っていく。
柳楽、坂東、佐藤の他、齋藤飛鳥、柿澤勇人、入山法子、岡崎体育、尾崎匠海(INI)、平井まさあき(男性ブランコ)、森優作、桜井ユキ、岡山天音、でんでん、向井理ら個性豊かなキャストが出演している。
ライオンと愛生を助けに向かう洸人と柚留木
工藤楓(桜井)への暴行と亀ヶ谷議員(岩谷健司)の秘書殺害に関与した疑いで樺島(後藤剛範)が逮捕された。樺島と亀ヶ谷と関係を持っていた祥吾(向井)は社長で義兄の春一(黒田大輔)からついに見切りをつけられる。居場所を失くし追い詰められた祥吾は、ライオンを連れてある場所へと向かう。
一方、船木(平井)がアートグループホームの新事業を立ち上げ、そのプレ体験に美路人が参加することに。美路人は洸人のため、自ら一泊のプレ体験を希望していたのだった。そんな美路人の挑戦に背中を押され、洸人は祥吾からライオンを取り戻すべく行動に出る。
柚留木(岡山)に連絡を取り、愛生(尾野真千子)とライオンがいる山梨に向かう。ライオンが持っていた人形の中に仕込んであった盗聴器と発信機を手掛かりに二人を追うが、愛生の気配がない。愛生の身に危険を感じた柚留木は橘家へ向かい、洸人はそのままライオンのもとへ。柚留木が橘家に侵入し、ガムテープで固定されていたドアをこじ開けると、殴られて口から血を流した愛生がロープで縛られていた。すぐさま救急車と警察に連絡した柚留木。
そんな中、祥吾がライオンを連れて向かった先は自身が育った施設だった。しかし、すでに施設はなくなっており、立ち入り禁止区域となっている。故郷が失くなった事実を知り、意味深な面持ちでライオンを林の奥に連れて行こうとする祥吾。居場所を失くし追い詰められ、心中を図ろうとしていた。
そんな祥吾の異変を感じ取り、ライオンは必死に抵抗するが大人の力にはかなわない。腕を引っ張られて連れていかれそうになる中、洸人が現れる。間一髪でライオンを祥吾の手から離し、守るように抱きしめる洸人。「これ以上、この子を巻き込まないでください!」と息巻く洸人に対し、頭に血が上った祥吾はこぶしを振り上げる。
なおも「血のつながった息子だから」とライオンを連れて行こうとする祥吾に洸人は、「相手のため、家族のためと言いつつも、どこかでかけ違って結局は自分のための行動になっている」と説く。祥吾が愛している家族のためと行動してきた全ては、愛に執着して孤独に恐怖を感じていた祥吾自身のためだった。
それに気づいた祥吾は脱力し、目に涙を浮かべる。遠くから警察のサイレンが聞こえてきたことを合図に、ライオンを抱いてその場を去る洸人。祥吾は最後、愁人(=ライオン)を笑顔で見送るのだった。