あかねとキス寸前…誠実な乱馬の行動に称賛の声も
キャラの濃いあずさと三千院は練習方法も普通ではなく、あかねと乱馬の前で極真カラテの荒行のひとつ「百人組手」のスケートVer.を披露。100人もの屈強なアイスホッケー選手たちが襲いくる中、二人は優雅に氷の上を滑りながら、たった9秒で一人残らず蹴散らす。
その様子を見て「今度の試合は格闘スケートか!勝てる!格闘と名がついたら勝てるぜ!」と希望を見出す乱馬だが、実はスケートは大の苦手。氷の上にまともに立つこともできず、かっこ悪いからと、わざわざ女らんま(CV:林原めぐみ)の姿で練習していた。しかし、そのせいで三千院に唇を奪われてしまった乱馬はスケート対決を前に一対一での決闘を申し込む。
スピン回転しながら相手にぶつかっていく三千院の必殺技「死霊の盆踊り」をまともに喰らいながらも、最後まで倒れなかった乱馬。勝負には勝ったが、心の傷は癒えないままだった。乱馬が三千院を許せないのはファーストキスだったこともあるが、何よりもショックだったのはその場面をあかねに見られてしまったこと。友人たちには「誰があんな色気のない女」と否定していたが、乱馬は明らかにあかねのことが気になっている。
そうとも知らず、「あんたって口の割には隙が多いから」とからかってくるあかねを抱きかかえ、「人のこと言えるかよ」と顔を近づける乱馬。自分からやったくせに「べ、別にキスしようとしたわけじゃ…」と言い訳しながら、距離を取る乱馬に「どうせあんたにそんな度胸あるわけないもん」とあかねは動揺を隠しながら返す。「そんなこと言ってると、本当にやるぞ!」「面白い!できるもんならやっててごらーん!」と売り言葉に買い言葉でいつものように小競り合う二人だが、いざ見つめ合うと、どうしていいかわからない。
結局は直前で怖気づいた乱馬だが、「おめえが嫌じゃなければ、俺は…」と打ち明け、恥ずかしそうに俯く。向かい合った二人の、近づきそうで近づかないこの距離感こそ、本作の醍醐味だ。ラストには、そこにあかねの家族や玄馬(CV:チョー)が乱入。「やるのかやらないのはっきりしなさい!」というなびき(CV:高山みなみ)の言葉は我々視聴者の気持ちを代弁してくれているかのようだった。確かにもどかしいけど、「本当に好きな相手でないと」とあかねを気遣ってキスしなかった乱馬に視聴者からは「恋愛を軽んじない誠実な考えを持ってるようですごい好きだな」「相手の同意なしに勝手にキスする三千院帝と、自分はあかねとキスしたいけど、あかねの同意がないと駄目だよな…で踏みとどまる乱馬で、いい対比だよね」「乱馬、あかねの気持ちを大事にしてくれてて本当に初期の二人は尊いな」と称賛の声が上がっている。
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
■文/苫とり子
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