
俳優、声優、YouTuberとして幅広いフィールドで活躍中の染谷俊之の魅力に迫るWEBザテレビジョンの連載「月刊染谷WEBマガジン」。毎月、深掘りインタビューを敢行し、仕事の近況からプライベートまで、事務所NGギリギリの質問をぶつけて“染様(染谷俊之の愛称)”を丸裸にします。第39回は、4月13日に終幕した舞台「MANKAI STAGE『A3!』ACT3! 2025」(KAAT神奈川芸術劇場ホール)の前期を総括してもらいました。

寮での何気ないシーンでMANKAIカンパニーの日常を可視化
──3月22日に幕が上がり、約1カ月半続いたエーステ公演の前期が終了しました。息をつく暇もなく4月18日(金)からは後期が始まりますが、ひとまずお疲れさまでした。今回は前期を振り返ってもらいます。前期はA公演とB公演の2部構成でしたが、まずA公演はどういった内容でしたか?
A公演には、MANKAIカンパニーのほかにGOD座という劇団が出てきました。GOD座というのは、演劇界の最高栄誉であるフルール賞に何度もノミネートされている格式高い劇団です。そのGOD座にかつて所属していたメンバーが、MANKAIカンパニーに何人かいます。冬組の月岡 紬(演:定本楓馬)と高遠 丞(たすく/演:北園 涼)、秋組の七尾太一(演:赤澤遼太郎)です。そういった背景もあって、2つの劇団はライバルで過去に演劇対決をしたことがありました。そのときはMANKAIカンパニーが勝利したんですが、今回もう一度GOD座が勝負を挑んでくるという内容です。
──元GOD座のメンバーがMANKAIカンパニーに移籍してきた理由は?
人によってそれぞれ違います。丞はGOD座のトップスターだったんですが、劇団の方針に嫌気がさして辞めてしまいました。実はMANKAIカンパニーのメンバーも知らなかったんですが、GOD座の主宰者は初代MANKAIカンパニーのメンバーだったんです。だからタイマンアクトを仕掛けてきて、けっこう卑怯なこともしてきます。太一は当初GOD座から送り込まれてきたスパイだったんですが、次第に馴染んでいって本当のメンバーになりました。そんな因縁のあるメンバーが劇中劇に出てGOD座と戦う、というストーリーです。
──染谷さんが演じる卯木千景はどのように絡んでいったのでしょうか?
A公演に関しては劇中劇には出演していなくて、本編のシーンですね。春・夏・秋・冬組の全24人が同じ舞台に立ったのは今回が初めてです。僕らは全員同じ寮に住んでいる設定なんですが、朝の慌ただしい様子なども描かれていて、MANKAIカンパニーの日常を可視化するとこうなるんだと実感できて、僕自身すごく印象的でした。寮での設定もすごく細かくて、2人一部屋なんです。千景のルームメイトは茅ヶ崎 至(演:立石俊樹)で、部屋番号まで決まっていました。

B公演の劇中劇が見せ場「主人公のラスボス的な役です」

──B公演はどういった内容でしたか?
BはMANKAIカンパニーと、初代MANKAIカンパニー(以下、初代組)のメンバーが演劇対決するストーリーです。こっちの劇中劇は(染谷が所属する)春組と夏組が担当で、夏組リーダーの皇天馬(すめらぎ てんま/演:陳内 将)が主演なんですが、相手には初代夏組のリーダーがいます。日向 紘(ひゅうが ひろ/演:鈴木裕樹)というキャラクターで、今はテレビを中心に活躍しているんですが、そんな新旧のリーダー2人が出会って、演劇対決へと発展していくという展開です。Bはストーリーがけっこう複雑なんですが、夏組には斑鳩三角(いかるが みすみ/演:本田礼生)というキャラクターがいます。彼のおじいちゃんが斑鳩八角という伝説の劇作家で、初代組の脚本も書いていた方だったんです。あるとき、八角が書いた『夢の跡』という台本が見つかるんですが、そこには「初代組に演じてほしい」と記されていました。初代組のメンバーも「自分たちがどうしても演じたい」と思い、MANKAIカンパニーにタイマンアクトを仕掛ければ、MANKAI劇場で演じられると考えたのです。なので対決ではあるんですが、両劇団の間にはバチバチ感はなく、清々しい戦いです。
──初代組の『夢の跡』に対してMANKAIカンパニーの劇中劇は?
タイマンアクトは勝負を申し込んだ側がテーマを決められるというルールなんです。提示されたテーマが「源平」(源氏と平家)だったので、『新説・クロウ伝』という作品をやりました。源 義経の別名が「九郎」で、タイトルはそれに由来しています。義経の生涯については、海外に行ってチンギス・ハン(モンゴル帝国の初代皇帝)になったなど、諸説あります。この作品も実際の史実とは違うかもしれないけど、こんなことがあったらいいねというようなお話でした。
──染谷さんの役どころは?
僕は義経の異母兄弟・源 頼朝役を演じました。主人公の義経にとってのラスボス的な存在です。義経と頼朝の間にはドラマがあって、当初は同じ源氏として協力し合って平家を追い込んでいくんですが、義経がどんどん活躍していくにつれて、頼朝は自分の地位が危うくなると危惧して義経を殺そうとするんです。そんな実際にあった悲しい史実なども描かれていました。
──夏組メンバーとは本公演では今回が初共演でしたが、一緒にやってみてどうでしたか?
夏組は明るい雰囲気で(演技の)自由度も高いので、ステージが華やかになると感じました。メンバーも比較的若くて、みんなすごく気が利く子ばかりです。何か言ってほしいなというときにアドリブで声を掛けてくれたり、僕らが動きづらいシーンで動いてくれたりしてくれて、その自由度に何度も助けられました。ほんとに素敵な組だなと思いました。
──夏組には染谷さんが普段から仲の良い赤澤 燈さん(三好一成役)もいました。共演は久しぶりでしたか?
3月に彼のバースデーイベントがあってゲストに呼ばれました。これまで20作品以上で共演しているんですが舞台だと確かに久しぶりの共演でしたね。今回は稽古場でも隣の席だったので、いろいろ話しました。

































