その後、「イマジン」(2000年フジ系)で黒木瞳とW主演、「フードファイト」(2000年日本テレビ系)と次々とレギュラー出演。
「『フードファイト』は宮沢りえさんがあまりにも美しくて、まぶし過ぎました。当時、りえさんが私のことを“プリンちゃん”と呼んでくださっていたんですね。でも一緒にいるだけで感激してしまって、あだ名の由来を聞けなかったんです。最近、久しぶりにりえさんとお会いする機会があって、その話をしてみたら、もう17年も前のことなので覚えていらっしゃらなくて。いまだに謎ですね(笑)。でも私はりえさんにあだ名で呼ばれたことが本当にうれしくて、今でも鮮明に大切な思い出として残ってます」
デビューからテレビ界の第一線で、さまざまな作品に出演を続ける深田。久しぶりに会う共演者とは昔話に花が咲くことも。最近では2018年公開の映画「空飛ぶタイヤ」で長瀬智也と8年ぶりの現場も。長瀬とは、「ふたり 私たちが選んだ道」(2003年)、「彼女が死んじゃった。」(2004年)、「華麗なるスパイ」(2009年、全て日本テレビ系)、と数多く共演している。
「長瀬さんとお会いすると、よく『ふたり―』のときの話が話題に上るんです。今回の映画の現場でも、当時の私のセリフをマネたりして。言い方で印象的なものがあったみたいで。でも私はあんまり覚えていないんですよ(笑)。それが何だか恥ずかしくて、長瀬さんが話していても“え~?そんなことあったかな~?”ってはぐらかしちゃいました(笑)。出演させていただく作品が増えていく中で、共演者の方とこういうお話ができるのも、デビュー当時の私には想像できなかったですね」
自身が出演するドラマ記事を懐かしそうに眺めながら、「あっ!」とうれしそうに指差したのは、「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」(2001年TBS系)。滝沢秀明主演で高校生4人の“永遠の片思い”を描いた本作で、深田は赤いリボンのセーラー服を着ていた。
「この制服、今もTBSさんの作品を見ていると出てきたりするんですよ。それに気付くと、テンション上がっちゃいます。それこそ、出演させていただいた『下剋上受験』(2017年TBS系)にも出てきて。ついうれしくなって、阿部サダヲさんに“私この制服、着ていたんですよ”って報告しちゃいました。サダヲさんは“あぁ、そうなんだ”って戸惑ったリアクションでしたけど(笑)。母校の制服に近いような、不思議な感覚です」
衣装やメークは役を演じる上で、大きな要素。深田自身もこれまでさまざまな衣装やメークで、視聴者に役を印象づけた。「富豪刑事」シリーズ(2005年ほかテレビ朝日系)の神戸美和子役では、ゴージャスで優雅なスタイルも見る人を魅了した。
「このとき地毛はショートカットで、耳より下はウィッグをつけて。私が現場に入る前までにメークさんがウィッグ部分の髪をきれいに巻いてくれていたので、あのゴージャスな髪形でも現場に入ってから撮影まで準備時間は30分もかからないくらい。メークもこのときは自分でやっていたので早かったですね」
自身で行っていたというメークは、“好き”という理由のほか、役に入り込むためのものでもあったそう。
「もともとはデビュー当時、先輩女優さんたちがメークバックを現場に持って自分でメークをしているのをよく見掛けていたんです。それに憧れて…。でも、最近メークさんにお任せしています。自分が好きなメークをしたところで、それは役に入ることとは違うなと思うようになったんです」
女優デビューから20年たった今も、ドラマ・映画でヒロインを務める深田。今後の目標を聞くと「特に決めずに、そのとき与えていただける役に向き合っていきたい」と語る。これは、2008年に「未来講師めぐる」(テレビ朝日系)に出演した際のインタビューでも、自身の20年後について同様の発言をしていた。
「同じこと言ってますね(笑)。でも、本当にこのころと気持ちは変わらないです。今から20年後に、自分がこの仕事を続けているのかもハッキリと想像できないですし…。目標に向かうというよりも、そのときの自分にできることをしっかり積み重ねて未来にたどり着いていたいです」
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