
横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第21回「蝦夷桜上野屁音」が6月1日に放送された。蔦重(横浜)が歌麿(染谷将太)に熱い思いを語る場面が感動を呼んだ。(以下、ネタバレを含みます)
数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く
森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く痛快エンターテイメントドラマ。
蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見いだし、また日本史上最大の謎の一つといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。
幕府“新時代”を目指す権力者・田沼意次役で渡辺謙、美人画が大評判となる喜多川歌麿役で染谷将太らが出演。語りを綾瀬はるかが務める。
蔦重が自分の力のなさを思い知る
斬新なアイデアと行動力で商売を盛り立ててきた蔦重。だが、やはりその勢いはそのままに…というわけにもいかない。
西村屋(西村まさ彦)の錦絵本「雛形若菜」が売れる一方で、蔦重が対抗して出した「雛形若葉」は売れず。また、大田南畝(桐谷健太)による番付では鶴屋(風間俊介)が出した青本「御存商売物(ごぞんじのしょうばいもの)」が一等に選ばれた。りつ(安達祐実)は、「御存商売物」を書いたのが、蔦重が面倒を見ていた絵師・北尾政演(古川雄大)であることにも憤っていた。
師匠の北尾重政(橋本淳)に連れられ、不義理を詫びに蔦重のもとにやって来た政演は、自分でも戯作を書けるとは思わなかったが、鶴屋の言う通りに書いていたらいつの間にかコツがつかめたのだと明かした。それを聞いた重政は「鶴屋の“指図”がうまいってことかい」と言った。
改めて重政が蔦重に詫びていると、歌麿が割って入る。「雛形若菜」と「雛形若葉」を並べて見せ、重政に「この色の出の差ってどっからくるんです?」と問い掛けた。
重政は、「一番はこれも“指図”の差かね。絵師と本屋が摺師にきちんと指図を出せるかどうかで、仕上がりはまったく変わっちまう」と答えた。
数多ある本屋の中で鶴屋や西村屋が成功しているのは、本屋としての確かな能力があるから。蔦重は自分の力が及ばない点を思い知るのだった。




































