
シリーズ累計発行部数4000万部を超える大人気小説を原作とした、謎解き後宮エンターテイメント、「薬屋のひとりごと」。謎解きミステリーを軸に恋愛要素や人間ドラマをほどよく散りばめた本作は、2023年秋に第1期放送が始まって以来、Xでは毎話のようにトレンド入りを果たすほどに視聴者の心をつかんでやまない。その人気ぶりを受けて途中から視聴を始め、第1期から全話を観直すほど“薬屋沼”にハマってしまう人も多いようだ。ABEMAでは、本作の第2期全話を無料一挙放送する(7月1日(火)朝8:30~夜8:00ほか、7月2日(水)朝7:30~夜7:00)。間もなく第2期の最終回を迎える本作の見どころを、この機に振り返ってみたい。
不愛想だが切れ者の猫猫が、鮮やかに謎を解くさまが痛快
本作の舞台は、様々な思惑や陰謀が渦巻く女の園・後宮。後宮ものといえば女帝や皇妃といったきらびやかな女性主人公をイメージするが、本作の主人公である猫猫(CV.悠木碧)は地味な装いの下女。花街で妓女たちに囲まれながら育ち、人さらいによって後宮へ売り飛ばされるという、なかなかにハードな境遇を持つ娘だ。その境遇から人の感情に疎く、人づきあいに関しては自他共に認める不器用な人物でもある。
そんな猫猫だが、誰にも負けない武器を持っている。それが、かつて後宮の医官だった養父譲りの薬の知識と、並みならぬ好奇心と推理力だ。厄介ごとに巻き込まれないよう、目立たぬように過ごしていても、気になる事件があれば首を突っ込まずにはいられない。それが大好きな薬や毒に関係することならば、目の色を変えて突進する。こうした性格ゆえに、猫猫は良くも悪くも後宮内で注目を浴びることとなり、高級官僚の壬氏や上級妃に目をかけられるようになっていく。
そんな彼女が、断片的な情報と持ち前の知識を繋ぎ合わせて、鮮やかに謎を解いてみせるさまは「お見事!」の一言。真相解明によって救われる者もいれば、罪に問われる者もいるが、猫猫にとって事件の顛末はささいなことでしかない。真実を明らかにし、好奇心を満たすことこそが、猫猫にとっての喜びなのだ。
誰に対してもへつらわず、いつでも飄々として冷静な猫猫は、いわば孤高の名探偵。その性格から、周囲の人々とは一定の距離を置いて接しているが、明るく無邪気な小蘭(CV.久野美咲)や虫好きの変わり者・子翠(CV.瀬戸麻沙美)といった下女仲間と日々を過ごす中で、猫猫自身は自覚しないままに友情や絆を育んでいく。ふとした時に垣間見られる猫猫の心の成長も、本作の見どころの1つだ。
色恋に無縁の猫猫とツンデレ壬氏のもどかしい関係

謎解きに加えて観る者をドキドキさせてくれるのが、猫猫と壬氏(CV.大塚剛央)のもどかしい関係だ。猫猫の薬師としての才能と推理力を買った壬氏は、猫猫を玉葉妃の侍女兼毒見役に取り立て、その後も何かと相談事を持ち掛けてくるように。そんな壬氏に対し、猫猫は「裏があるのではないか」「断ったらクビになりかねない」と計算を働かせつつ、旺盛な好奇心も手伝って壬氏の望む結果を出してみせる。
本来なら深く交わるはずのない立場の2人だが、壬氏はお構いなしに猫猫との距離を詰め、時にはちょっかいをかけたり意地悪したり。それが壬氏のツンデレな愛情に起因しているのは見え見えなのだが、他人の気持ちに鈍感な猫猫には全く伝わらない。微笑むだけで侍女たちをメロメロにする、後宮一のモテ男がただ1人落とせない相手――猫猫。そんな壬氏の不憫さが、気の毒でもあり萌えポイントでもある。
ふだんは高官として冷静に振る舞う壬氏が、猫猫の前では子供っぽい素顔をのぞかせるのも面白い。他の女性たちと違い、自分に媚びたり熱視線を向けたりしない猫猫は、彼にとって安心できる相手なのだろう。とはいえ、壬氏も猫猫に振り回されるだけではなく、猫猫のピンチに際しては危険を顧みずに動く頼もしさも持ち合わせている。猫猫は知識と推理で壬氏を助け、壬氏は自身の立場と行動力で猫猫を助ける。地位も性格も対照的な2人だが、実にお似合いのバディといえそうだ。
アニメ第1期では、一進一退のやり取りで視聴者をやきもきさせてきた“壬猫”。第2期では2人の関係が大きく動き始める。とりわけ大反響を呼んだのが、第35話と36話で描かれた洞窟内でのエピソードだ。天井の穴に手をかけるもバランスを崩した猫猫は、壬氏の上に倒れ込んでしまう。すると、壬氏は真顔で猫猫を抱き寄せ、口づけしようとするのだ。これまでになく官能的なシーンと壬氏の色気あふれる姿は、多数の視聴者を悶絶させ、本作屈指の神回となった。
猫猫に並ぶ重要人物でありながら、過去や素性は謎に包まれている壬氏。そして、猫猫が関わった事件や人物にまつわるいくつもの謎。これらの伏線が緻密に張り巡らされ、思いがけない形で巧みに回収されていく作りも、本作が視聴者を魅了する大きなポイントといえる。ABEMAでは第1期も視聴可能。第1期で物語をおさらいしつつ伏線を探し、第2期で答え合わせをするのも楽しいだろう。
◆文=帆刈理恵(スタジオエクレア)

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
放送日時:7月1日(火)朝8:30〜夜8:00、夜8:00〜翌朝7:30
7月2日(水)朝7:30分〜夜7:00
放送チャンネル:1回目/ABEMAアニメチャンネル 2、3回目/ABEMAアニメチャンネル2
※放送1週間後の7月8日(火)夜8:00まで放送エピソードを全話無料配信
※下記は7月1日(火)朝8時30分の回
TVアニメ『薬屋のひとりごと』第2期最終話
放送日時:2025年7月4日(金)夜24:00〜(毎週金曜日夜24:00より放送中)
放送チャンネル:ABEMAアニメチャンネル
※放送後1週間無料配信
▼2025年4月期の春アニメ一覧はこちら▼



































