
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、町田ねねこさんの漫画「このマンガが、なっちゃんへ届きますように」をご紹介。
作者である町田ねねこさんが1月7日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1,400件を超える「いいね」が寄せられた。本記事では町田さんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
スマートフォンに届いた通知は、”後悔したまま別れていた友人”の死だった…
主人公の女性は、職場での残業中に誕生日を迎えて30歳となった。職場では厳しい仕事やノルマに追われている。今の自分にモヤモヤとした気持ちで帰宅すると、スマートフォンに"昔の友人が亡くなった"という通知が届いていた。
本作を投稿したX(旧Twitter)には「泣きました」「心にジンとくる」「胸が締め付けられました」「全部共感しかない」「とても愛おしくて切なくて、でも前向きにさせてくれる作品」などの声が寄せられている。
「誰かの日常の隙間に静かに溶け込み、読み終えた後にじんわりと心に響くようなものになってほしい」作者・町田ねねこさんに漫画へのこだわりをインタビュー

――「このマンガが、なっちゃんへ届きますように」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
昨年(2024年)8月から今年の1月まで「コルクマンガ専科」というオンラインスクールに通い、その卒業制作のために描いた作品です。それまでの自分にとって、マンガを描くことは暇つぶしの延長のようなもので、自分の人生の中で特別な意味を持つものではありませんでした。しかし、専科での半年間の学びを通して、マンガを描くことの楽しさに夢中になっていきました。「自分にとって描くとはどういうことなのか?」その問いと向き合いながら描いた作品です。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
主人公が「今の自分はこれでよかったのか」と自問する場面です。自分自身、社会に出て数年経ち、仕事をこなすことが当たり前になり、気付けば「自分が本当に望んでいた未来」から遠ざかっているような感覚に襲われる瞬間がありました。その時感じた心の揺らぎを丁寧に描きたいと思いました。
――本作の中で特に印象に残っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
「もし、あの時描き続けていれば別の未来があったのかな」と思うシーンです。わたしは中途半端な人間で、何かをずっと続けてこられた経験があまりないように思います。だからこそ、「あの時続けていたら、今とは違う未来があったのかな」と振り返ってしまうことが、これまで何度もありました。そんな自分に対する気持ちを素直に込めた場面なので、とても印象に残っています。
――本作は週刊マンガ専科(コルク)の卒業制作とのことですが、その後の作品に影響を与えたことがあればお教えください。
この作品は「初めてオリジナルで描き切った」という意味で、とても特別な存在です。描き続けていくことへの覚悟を込めた作品でもあり、これを最初の原点として残せたことは、本当に幸せなことだと感じています。 授業の中で「誰に届けたいかを意識して描こう」という言葉がありましたが、この作品を描くときわたしが思い浮かべたのは、ほかでもない「過去の自分」でした。今でもこの卒業制作を読み返すと、自分自身が救われる感覚がありますし、挫けそうになったときには、この物語を通して当時の覚悟を思い出すことができます。その経験があったからこそ、その後の創作でも「自分が心から必要としている言葉を描く」ことを、大切にしています。
――心に刺さる作品や共感を呼ぶ作品を多く描かれていますが、理由やこだわりがあればお教えください。
わたし自身、幼いころから物語の力に救われてきました。つらいときや孤独を感じるときも、今まで読んできた物語が寄り添ってくれたおかげで、心が温まったり前を向けたりした経験があります。わたしが描く作品も、派手な物語でなくても、誰かの日常の隙間に静かに溶け込み、読み終えた後にじんわりと心に響くようなものになってほしい。そんな気持ちで描いています。
――今後の展望や目標をお教えください。
自分の経験や感じたことを土台に、読んでくださる方の世界をほんの少しだけズラせるような作品を描いていきたいです。何気ない日常の中にある小さな気づきや感情を、物語として丁寧に描いていけたらと思っています。そして、これから先もずっと、物語を描き続けていくことが目標です。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
読んでくださる方がいるからこそ、描き続けることができます。わたしの書いた作品が、誰かの背中を少しでも押せたり、心をそっと温める存在になれたら幸せです。これからも見守っていただけたら嬉しいです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

























