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スピードワゴン・小沢一敬が初の著書を刊行! その恋愛哲学とは?

2010/02/21 17:50

初の小説「でらつれ」を発表するスピードワゴン小沢一敬。「次回作も書きたい」と意欲的
初の小説「でらつれ」を発表するスピードワゴン小沢一敬。「次回作も書きたい」と意欲的

お笑いコンビ・スピードワゴンの小沢一敬が小説「でらつれ」を2月26日(金)に発売し、作家デビューを果たす。

同作は35歳の男女18人の様々な形の恋愛を題材に、人生の悲哀や人間のおかしさを描き出した連作短編16作を収録。「子どもの頃から小説が好きだった」という小沢に本作について話を聞いた。

――処女作が刊行される今の心境は?

「産みの苦しみ」を終えて、今は慌しく毎日を過ごさせていただいています。発売されて世に出て、小学校に入るくらいかな、ひとり立ちしてくれたらやっと客観的に見ることができるのかなと思います。二人目の子ども、次回作も書きたいですね。「長男の時は大変で…」なんて言いたいです。

――小説には以前から興味が?

書いてみたかったです、子供の頃から本は好きでしたから。15才くらいの頃、高校を2カ月くらいでやめちゃって、働いたり遊んだり、家で本を読んだりしていたんです。それでそのときに、世に出せるレベルではありませんが、ちょっとしたSF小説を書いて。それからものを書くのは好きですね。本を書かないかと言われた時、「はい!」と即お返事をしました。その場で「こういう話が書きたい」と構想もお話して、それがそのまま採用になったんですよ。

――当時35歳だったそうですが、タイミングも良かった?

そうですね、15歳で社会に出て、25歳で上京した。35歳でも新しいことができて良かったですね。

――小説のネタはどう生まれたんですか?

ぼく、毎日遊んでるんですけど(笑)、遊んでいるうちに友達と話したことや聞き知ったことを表現したくなるんですよ。パチンコ屋の話は飲み屋で後輩が「パチンコ屋でこんなことがあったんです」と話してくれたのがきっかけで浮かびましたしね、ぼくはパチンコはしないんですが。お笑いのネタを考えていたときは夢の中にネタが浮かぶことがあって、小説モードのときは小説が夢の中に浮かぶこともありましたね。こう言うとちょっと天才みたい(笑)?

――恋愛が題材になっていますが、小沢さんにとっての恋愛とは?

スゲー難しい話ですよね。ぼくは、愛は全く信じてません。逆に恋は信じてるんです。恋は愛より下に見られがちですが、ぼくはそうは思わない。なぜなら、愛は他者に対して誓った時から責任が生まれて、二人で続けていかなければいけないことだから。でも恋は自分ひとりが勝手にしていることだから信じられます。

――でもいつかは信じられる相手との愛を?

いずれそうなれたらいいなとは思いますが、地球が広すぎるからなぁ(笑)。「この人いいな」と思っても、世界にもっと気の会う人がいるかもと思ってしまって。でもこの間ブラジルに行ったときは、ブラジル人女性は違うかなと思いました(笑)。

――好きなタイプは?

フワフワっとした感じのする人、つかめない子、まあるい子が好きです。三角定規みたいにとんがった感じ、直線を引くものじゃない感じの人がいい。自然界ってすべて流線型で、直線を作るのは人間だけなんですよ。

――こうして話していてもまたストーリーができそうですね。

そう、こんな風に話している中で話やネタができるんです。ネタができて文字にして(相方の井戸田)潤に見せて、反応を見てまた続きを書いてと、つながっていくんです。

――井戸田さんには本作を渡しましたか?

いえ、まだです。普段よく言っていることを書いていますから、「まんま小沢さんじゃない」と言うと思います。

――ではこの1冊を読めば小沢さんのことが“まんま”分かる?

いえいえ、こんな1冊で分かられるような小さい男じゃないです(笑)。

――ところでタイトル「でらつれ」の意味は?

取る人にとっては何かの意味にも取れる、でも意味はよく分からないタイトルにしたかったんです。出身地の名古屋の言葉で、でらは“とても”、仲間のことは全部“つれ”と言うんですよ。「でらつれ」で大事な仲間という語感になるかなと。でもほかにどう考えていただいても構いません。出したものは受け取ってくださった方の感想が正解です!

――少し不思議な雰囲気のある作風によく合ったタイトルだと思いました。

ありがとうございます。藤子不二雄先生の言葉で、有名かもしれませんが、SFはサイエンスフィクションの略だけど『「すこしふしぎ」な話をぼくは書きたいと』おっしゃっていたのがすごくいいなぁと。ぼくもそういう話が書きたいと思っています。

――最後にメッセージをお願いします。

15才のときに思い描いていた35歳になれてもなれなくても、人は変わっていくものですから全然OKなんじゃないかと思います。瞬間にしか人は生きられないから、いつも“今”がゴールでもありピークでもある。そんな人生の瞬間瞬間を切り取って描いてみたいと思いました。読む方が何かを感じ取ってくださって、好きなことをやって生きてくれたらいいなと思います。

(取材・文=駒見明子)

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

小説「でらつれ」
2月26日(金)発売 1470円(税込)講談社


「でらつれ」刊行記念スピードワゴン小沢一敬サイン会

【東京】2月27日(土)昼2.00〜
紀伊國屋書店 新宿南店 ※要整理券
http://www.kinokuniya.co.jp/01f/event/event.htm#minami_02

【大阪】2月28日(日)昼1.00〜
ブックファースト梅田店 ※要整理券
http://www.book1st.net/event_fair/event/page1.html

【名古屋】2月28日(日)昼5.00〜
星野書店 近鉄パッセ店 ※要整理券
http://www.rakuten.ne.jp/gold/hoshinobk/sub2.htm

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