オムライスをがつがつ頬張る森田望智「大丈夫です~!」
そして、ドラッグの売⼈という危険な世界に⾜を踏み⼊れる夏希に⼿を差し伸べ、ボディガードとして⼿を組む多摩恵を演じる森⽥。北川と森田の関係性は本作の重要なポイントとなるが、内田監督の意向により、あえて2人は撮影初日まで会わないでいたという。
初日は、サトウ(渋谷)の手下にボコられた夏希を多摩恵が成り行きで家まで送り、傷の手当をしてやる…といった順撮りに近いシークエンスだったが、初対面にして初共演とは思えないほどに2人の間には親密な空気が流れる。その後、小春が作ったオムライスをがつがつと頬張る多摩恵は、休みなく食べ続け見事完食。思わず「大丈夫ですか?」と声をかけるスタッフに、「大丈夫です~!早く食べ終えられて良かった(笑)」と多摩恵とは180度違うキュートな雰囲気で答えていた。
また、夏希が多摩恵に「家族になってほしい」とどしゃ降りの中懇願するシーンでは、2人の熱演に涙するスタッフも。12月末の雨降らしは過酷以外の何ものでもなかったが、ずぶ濡れになりながら「子供たちに未来見せてやりたいねん!」という夏希の魂の叫びを、全身で受け止める多摩恵。カットがかかった瞬間笑い合いながら抱き合う2人の姿は、孤独な女たちのシスターフッドを鮮やかに体現していた。
佐久間大介「内田さんは映像芝居の面白さを教えてくれた恩師」
映画「マッチング」に続く内⽥作品への出演となる佐久間は、「内田さんは映像芝居の面白さを教えてくれた恩師」と語るほど並々ならぬ思いで挑む。トレードマークのピンクヘアを黒く染め、キラキラしたアイドルオーラを封印。明るさの中にも翳りのある瞳で幼なじみの多摩恵を一途に想い続ける海に没入した。
夏希と出会い危険な道へどんどんはまり込んでいく多摩恵に「どういうことだよ!」と激高するシーンでは、ロケ現場となった駐車場中に響き渡るような声量で熱演。激しいアクションもさすがの身体能力で軽々とこなし、ボロボロの“裂傷メイク”が施された自分の顔を見て「いって~!痛くないけど!(笑)」と終始内田組を楽しんでいた。

































