妻夫木聡の座長としての貫禄「広い視野で作品全体を見ている」

――妻夫木聡さんの起用理由と魅力を教えてください。
妻夫木さんは今回初めて一緒にお仕事をさせていただいたのですが、いつかご一緒したいなとずっと思っていました。今回の企画を立てたときに、元々原作だと、栗須はストーリーテラー的な役割なのですが、ドラマではいろいろなバランスを取って引っ張っていかないといけない役なので、その辺が難しいだろうと予想し、妻夫木さんのお芝居はそういった役に合うのではないかなと思いました。
早見先生と妻夫木さんがたまたま仲が良くて、ドラマ化のお話をしに行ったとき、「妻夫木さんはいかがですか」と早見先生からも言っていただいたので、そこが合致して非常に良かったなと思います。
今回、台本がクランクインの時点で半分以上あって、妻夫木さんとも相談しながら作っているわけですが、妻夫木さんは台本がほとんど頭に入っているんですよ。俳優なんだけど、自分の芝居のことだけを考えているのではなく、もっと広い視野で作品全体を見ていらっしゃり、ストーリーの流れや各話のセリフの流れなどのアドバイスもいただいています。
座長というポジションもあるので、スタッフキャスト全体をまとめていくことに関しても、やっぱり素晴らしいです。また、原作があるので、どのように演じられるか皆さん想像するじゃないですか。でも、その上を行くというか、想像したよりもいいものを出していただけるところはすごいなと思います。
――佐藤浩市さんの起用理由と魅力を教えてください。
佐藤さん演じる山王耕造という役はとても難しくて、今ではなかなかいないような昭和っぽい経営者ですが、そういう役をどなたに演じていただくか考えたときに、本当に怖くて“昭和のおじさん”みたいな人をキャスティングしてしまうと、幅が狭まる可能性があると思いました。
本来の佐藤さんはすごくスマートだし、かっこいいし、逆に佐藤さんにそういった役を演じていただくことで、役柄の魅力が増すと考えました。本当は情に熱くて常に人のことを信用しているという人間性を表現するのにぴったりの方だと思い、オファーさせていただきました。
妻夫木さんもそうですが、お願いしたかった方々に受けていただいて感謝していますし、実際に妻夫木さんと佐藤さんが元々とても仲が良くて、年は親子ぐらい離れているのですが、親子というよりも兄弟っぽいんですよね。その感じが劇中の栗須と耕造の関係にいい意味で作用しています。

目黒蓮の姿に感動「見ていて涙が出てきてしまった」
――目黒蓮さんの起用理由と魅力を教えてください。
これまで、映画「わたしの幸せな結婚」(2023年)と、「トリリオンゲーム」の連ドラ(2023年、TBS系)と映画(2025年)でご一緒してきましたが、特殊な役ばかりお願いしてきました。そんな中、今回の非常に繊細で、後々物語を左右する大事な役を誰にお願いするか考えたときに、一番最初に目黒さんが浮かびました。
北海道で撮った目黒さんが牧場で馬に触れるシーンは、見ていて涙が出てきてしまって。セリフがないシーンなのですが、非常に良くて、演じていただいて本当に良かったなと思っています。
――原作があり、登場人物がある程度予測できる中で、目黒さんが演じる役を伏せたまま放送を迎えようとしている狙いはどういったところにありますか?
原作がある中で、何もかも言ってしまうと面白くなくなってしまうと考えました。どんな役柄なのか、どういうふうに物語に影響を与えるのかを、純粋に楽しみながら見ていただいきたいというのが狙いです。
妻夫木さんと佐藤さんの昔から出来上がっている空気感があって、それはいい意味で画面上にも出ているのですが、目黒さんがそこに入ったときに、それを壊してくれることを期待しています。3人の新たな空気感がより良いものになる確信があるので、そこを楽しみにしていただきたいと思います。








































