「『獲れない原因が僕にあるのかな』という思いもあった」(兎)
――先ほど「優勝して賞レースを卒業したい」ということを仰られていましたが、お二人は数々の賞レースで決勝にたどり着いては、惜しくも優勝できずという年月を過ごされてきました。これまでの賞レースでの戦いを振り返ってみていかがでしょうか?
堂前:本当に人間的に大きく成長できた気がしますね、この経験というのは。こういう形で終われたっていうのもでかいですし、芸人とか置いといて、人間としてすごく成長させてくれたなと思いました。
――具体的にはどんな部分で…。
兎:捕まった(笑)。逃さない。
堂前:僕らも35歳と37歳ですけど、普通の大人の方とかがホンマに悔しいと思うことは(普通に生活していて)なかなか無いと思うんですよ。でも、こういう職業でこういう賞レースという場所を作ってもらって、だいぶ悔しさとかを感じることができたんで。それはすごく人間として成長できましたね。
兎:でもちょっと、賞レースに出ることが当たり前だと思ってた部分があったんで…。今はちょっと、分かんないかもしれないです。今まで賞レースに出てた17年間と、これから賞レースに出ない年月を積み重ねて、「あっ、あの時はこうだったんだな」っていうのが、これから分かっていくのかなと。今はまだ渦中にいすぎて、あんまり客観的に見えてないかもしれないですね。でも、人間的に成長できたと思います。
――どのように…。
堂前:いやらしい人や…(笑)。でも本当に、これからが新たなスタートやなと思ってるんで。ここから自分たちがどう芸人として見せていくかの問題だと思うんで、そこのスタートに立てたのがうれしいですね、
兎:確かに。
――兎さんはコンビ間で揉めてまで賞レースに挑む方を選んできたと思うのですが、そこはやっぱり「優勝したい」という思いやこだわりがあったのでしょうか?
兎:そうですね、芸人を目指したきっかけはまた違ったんですけど、堂前と組んでからの僕の中の目標は、ずっと「キングオブコント」(優勝)だったんで。それは果たしたかったというのと、何て言うんですかね…難しいですけど、「堂前なら賞レースもっと早く獲れてたかも」ってたまに思っちゃってて。なんか「獲れない原因が僕にあるのかな」という思いもあったんで。そんな自分を否定したくて必ず獲りたいなとは思ってましたね。
堂前:最後は、自分を否定ですね(笑)。
兎:モグドン…。
――今までいろんな方と切磋琢磨してきたと思うんですが、今この優勝の喜びを一番分かち合いたい人とその理由を教えてください。
堂前:しずるの池田一真ですね。
兎:(今日)出てた。戦ってたぞ。
堂前:でも本当に、僕はコントに対して分かち合える部分が結構あったんで。今年一緒に(決勝に)出られてめっちゃうれしかったですね。(10年前に)しずるさんが出てた頃は僕らはテレビで見てたんで、本当に「しずると一真に感謝」って感じです。
兎:そうですね、一真さんは…え、「一真さんについてどう思いますか」ですか?
――(笑)。
兎:一真さんは自分でも言ってましたけど、ずっと「コントの中にいる人間」だなと思うんです。しずるさんお二人ともですけど。それは僕らもちょっと似たところというか、何か通ずるものがあるのかなっていう思いがあって。コントの中で会話できてるような気はしてたんで、一緒に戦えて良かったです。
これからやりたいことは「コンビで農業」
――賞レースを卒業して、今後コンビとしてどのようになっていきたいか教えてください。
兎:どうなんですかね。賞レースは卒業? 「キングオブコント」は卒業するんですけど。
堂前:兎だけは継続するかもしれない。
兎:僕はまだ分かんないです。でももし卒業したら?
堂前:卒業するんだとしたら、本当に今までいなかったような新たな芸人としての形をもっと出せればなと思います。
――具体的にどのような…。
堂前:またやらしい人…(笑)。
兎:まだ今卒業したばっかりだから。まだ無いでしょう。
堂前:賞レースがある段階では、本当に賞レースに向けて頑張っていれば「頑張ってる」っていうふうになったんですけど、(これからは)もうちょっと新しいことをしたいなと思いますね、二人で。一つは畑仕事。
兎:これは本当にずっと言ってて。
堂前:「やっぱり農業なんじゃないか」という二人の結論があって。
兎:でも、結構農業もコントみたいなところがあって。
堂前:水かけてて「何ができるんかな~。ああ、トマトかい!」ってオチのコントですからね。
兎:二人でずっとやりたいなと言ってたんで。そこにみんな集まれるような畑を、とりあえずまずは二人でやりたいなと思います。ホンマ、ホンマです。
――お二人が今後出演されたい番組があれば、かなうかもしれないのでぜひ教えてください。
兎:「逃走中」(フジテレビ系)でハンター役とか、僕はやりたいですね。ハンターめっちゃ格好良いから。
堂前:他局です。
兎:あ、他局はダメ?
堂前:僕は「どうぶつ奇想天外!」(1993年~2009年、TBS系)。
兎:終わってるんじゃないかな? 多分。
堂前:「フレンドパーク(※東京フレンドパークII)」は?
――Snow Manの皆さんが時々企画をやられたりしています。
兎:ああ、でもやってるんだ。なるほどなるほど。僕は釣り系(の番組)とかだとうれしいです。
――最後に、応援してくれた方々へのメッセージをお願いいたします。
堂前:全国のトップバッターたち! 自信になったかい?
兎:トップはマイナスじゃない!
――兎さんもお願いします。
兎:あれ? 俺は…(今ので言ったつもりだった)。え~と、コントはやっぱいいと思います。君が今いるとこも、それもコントだから。大事に育ててくださいね(笑)。

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