閉じる

田中泯、“名付けようのない”存在感を生み出す身体性【てれびのスキマ】

2025/11/27 07:01

田中泯
田中泯 ※2025年ザテレビジョン撮影

その人が画面に映ると、目を逸らせなくなる俳優というのは確かにいる。その筆頭が田中泯だ。出演シーンがわずかだったとしても、主役を食ってしまうことさえある。そんな田中だが、彼が俳優を始めたのは57歳のとき。あくまでも、彼の本職はダンサーだ。

芸名の由来は「ほろびる」「つきる」「まじる」


田中は、1945年3月10日、東京大空襲のその日に生まれた。もちろん、本人にその記憶が残っているわけではない。けれど、そのときのことを何度となく聞かされて育った。そのため「小さな頃からずっと、“世界”というものに興味を持ち、いろいろなことを考えるように」(「双葉社 THE CHANGE」2024年5月28日)なったという。

「泯」という芸名をつけたのも、「ほろびる」「つきる」「まじる」といった意味合いがあるということを気に入ったのに加えて、いつか外国へ行くと考えて、海外の人が呼びやすい名前としてつけた。学生時代は、バスケットボールに熱中した。国体レベルの選手だったが、大学では完全実力主義の世界で、上には上がいると思い知らされ挫折。そんなとき、幼い頃から踊りが好きだったことを思い出した。

衝撃を受けた踊り


原点は盆踊りだった。祭りの神楽のお囃子が聞こえてくると、体がうずうずして、大人たちの輪に交じって夢中で踊っていた。バスケを大学1年で辞めた田中は、本格的にダンスを学ぶようになった。クラシックバレエやモダンダンスを習ったが、自分が目指す踊りとは違うのではないかと感じていた。

そんなときに見たのが、「暗黒舞踏」の創始者である土方巽による「土方巽と日本人―肉体の叛乱」(1968年)だった。それまでの常識から外れた踊りに衝撃を受け、「そうか、やっていいことは無限にあるんだ!」(「婦人公論」2022年1月28日)と開眼した。

客席を疑い、音楽を疑い、舞台を疑い、衣裳を疑い、既存のダンス公演の形態のすべてを疑った結果、劇場では踊らず、「頭や眉などの体毛をすべてそり上げ、ペニスだけ包帯で巻いて『自分』を消して踊り始めた」(「朝日新聞」2023年10月14日)。そうした表現だったため、警察に捕まってしまったりもした。

下に続きます
国宝 (上) 青春篇 (朝日文庫)
国宝 (上) 青春篇 (朝日文庫)
吉田 修一 (著)
朝日新聞出版
発売日: 2021/09/07
ミニシミテ
ミニシミテ
田中 泯 (著)
講談社
発売日: 2024/03/11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

画像一覧 1

  • 田中泯

関連番組

No Image

たそがれ清兵衛

2026/03/23(月) 07:00~09:15 /WOWOWシネマ

No Image

メゾン・ド・ヒミコ

No Image

スイッチインタビュー

出演者:小郷知子 谷口慎一郎 

関連人物

  • No Image

    田中泯

  • No Image

    山田洋次

  • No Image

    真田広之

  • No Image

    犬童一心

  • 【春ドラマ】2026年4月期の新ドラマまとめ一覧

    随時更新中!【春ドラマ】2026年4月期の新ドラマまとめ一覧

  • 【冬ドラマ】2026年1月期の新ドラマまとめ一覧

    随時更新中!【冬ドラマ】2026年1月期の新ドラマまとめ一覧

  • ザテレビジョン マンガ部まとめ

    SNSでバズった話題のマンガが読み放題!ザテレビジョン マンガ部まとめ

  • コミック試し読みまとめ

    話題の作品がいっぱい!コミック試し読みまとめ

  • 「ザテレビジョン」からのプレゼント!

    「ザテレビジョン」からのプレゼント!

  • 推したい!フレッシュFACE

    推したい!フレッシュFACE

もっと見る