
「ディズニー ツイステッドワンダーランド」(通称「ツイステ」)のアニメ化を記念し、ウォルト・ディズニー・ジャパンで日本発のオリジナル作品を手掛けるエグゼクティブ・ディレクター、ローカル・コンテンツ担当の成田岳氏と、ディレクター、ゲームスのガド菜々氏が、日本発の人気コンテンツを世界展開する取り組みや、日本のローカルコンテンツ戦略について語った。
ディズニーとの挑戦と出会い
ガド氏は、「ツイステ」は「ディズニーとしてこれまでにない新しい挑戦の積み重ねにより誕生した企画だった」と語る。ディズニーのゲーム部門では、日本の優秀なクリエイター陣とのタッグにより、「キングダムハーツ」シリーズや「LINE: ディズニー ツムツム」など、ディズニーらしさと日本らしさを融合させたコンテンツ制作に挑戦し続けてきた。
「ツイステ」は、「日本的な表現を活かしつつも、新たなターゲット層、特に女性の琴線に触れるようなジャンルのゲームをつくることはディズニーとして初めての試みだった」とガド氏は言う。その実現のため、その領域を熟知するアニプレックスと、元々ディズニーのファンだった漫画家の枢やな先生とのパートナーシップが実現し、それぞれの強みが活かされた素晴らしいコンテンツが完成した。
本作の内容は、異世界の魔法士養成学校を舞台に、ディズニー作品に登場するヴィランズにインスパイアされたキャラクターたちが活躍するというものだ。ディズニーだからこそ実現できた設定に日本的なアニメーションスタイルを融合した、全く新しい世界観が熱烈なファンを生み、アニメーション化にも大きな期待が寄せられている。

物語を多様なタッチポイントへ届けるディズニーのエコシステム
ディズニーは、世界最高水準の優れた物語を世界中の人々に届けるストーリーテリングに取り組み、不朽のグローバルフランチャイズを生み出してきた 。映画の物語を、グッズや書籍、コンサート、パークでの体験など、ファンの生活の様々な接点(タッチポイント)で提供し、物語の世界へと誘う。これを“ディズニーのエコシステム”と呼び、グローバルで同じ戦略を掲げている。
「ツイステ」においても、ゲームの物語を起点に、コミカライズやライブイベント、商品化など 、ディズニーにしかできないタッチポイントの提供を通じて、物語の世界を体験できる機会をファンに様々な形で提供してきた。今回の満を持してのアニメーション化プロジェクトでは、ディズニープラスによる独占配信を通じて、150以上の国と地域へ約30言語で届けられている。
ガド氏は、アニメーションという新たなタッチポイントの登場が、原作ゲームにもたらす相乗効果について語った。既存のゲームファンには、アニメーションならではの表現を通してゲーム内では体験できなかったダイナミックな作品世界を新鮮な気持ちで追体験してもらい、「ツイステ」をますます好きになってほしいと考えている。一方で、ディズニー・ファンやアニメ好きのファンには、アニメーションで魅力を感じた時に「ゲームもやってみようかな」と思ってもらえるような、ディズニーならではのエコシステムの循環が期待できる。
こうしたローカルに根ざした作品づくりが、ディズニーならではのグローバルフランチャイズ戦略の重要な鍵となっている。
”ディズニーならでは”への終わりなき挑戦
現在、ローカルコンテンツの世界配信を進めているディズニープラスでは、日本のアニメを重要なカテゴリーとして位置付けていると成田氏は続ける。
「ディズニーは100年の歴史を持つアニメーションカンパニーだが、日本のアニメはディズニープラスにおけるコアな戦略の一つだ」。「ツイステ」のような自社の大ヒットゲームを日本発のアニメーション作品として世界へ届けることができるのは、「まさにディズニーならではの強さだ」と考えている。
今後も日本ならではの発想に根ざしたディズニーのローカルコンテンツのグローバル展開に向けた挑戦は、ゲームやアニメーションにとどまらず、映画やドラマ、バラエティ番組などといった様々な領域で、長期的かつ多角的に続いていき、アジア発のフランチャイズ展開を長期的に進めていく。本作「ディズニー ツイステッドワンダーランド ザ アニメーション」を巡る作品展開は、こうした流れの中にあって、一種のマイルストーン的存在となっていくことだろう 。
「ディズニー ツイステッド ワンダーランド ザ アニメーション」は、ディズニープラスで独占配信中。


講談社
発売日: 2025/12/18



























