
吉田栄作が、11月11日に都内で開催された映画「スプリングスティーン 孤独のハイウェイ」スペシャル・ファン・イベントに登壇。“ザ・ボス”の愛称で知られるブルース・スプリングスティーンに憧れ続けた吉田が、ボスとの出会いや愛を語るとともに、ギターの弾き語りを披露した。
初めての生スプリングスティーンに感激「しびれましたね!」
同作は、ロックの英雄、そしてアメリカの魂と称され、50年にわたって第一線を走り続けるアメリカロック界のリビングレジェンド・スプリングスティーンの若き日を描く音楽映画。ウォーレン・ゼインズ氏の「Deliver Me from Nowhere」を原作に、スコット・クーパー監督が執筆した脚本を、スプリングスティーン本人が読んだことで映画製作が決定した。
舞台は1982年のニュージャージー。伝説的なアルバム『ネブラスカ』を制作する直前の、若き日のスプリングスティーンが、成功の重圧と自らの過去に押しつぶされそうになりながらも、それらと向き合う。
なお、若きスプリングスティーンを、ディズニープラスで配信中のドラマシリーズ「一流シェフのファミリーレストラン」シリーズにて3年連続で「ゴールデングローブ賞」主演男優賞を受賞した、ジェレミー・アレン・ホワイトが演じる。
スプリングスティーンとの出会いについて、吉田は「高校1年生の頃、テレビ神奈川を見ていたときに、星条旗を背中にテレキャス(テレキャスター)をぶらさげて、拳を突き上げる『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』を見て、『おおっ!』と思いましたね」と述懐した。
吉田といえば俳優・歌手業も順調だった20代のときに、休業してアメリカ・ロサンゼルスへ渡ったこともファンを驚かせたが、当時を振り返って「26歳のとき、1995年に行ったんですけど、ちょうど『ザ・ゴースト・オブ・トム・ジョード』というアルバムが出た頃で、タワーレコードで買いました。しばらくしたら、スプリングスティーンがロサンゼルスに来ると聞いて行きました。そのときはギター1本で2時間。しびれましたね!初めて生で見ました」と明かす。
スプリングスティーンは1985年4月に初の来日公演を国立代々木競技場第一体育館で行っているが、吉田は当時高校生で行けなかったそうで、観客を見て「行った方いらっしゃいますよね?」と尋ねると、数人から手が挙がり「うらやましいなあ~!あのときは『ボーン・イン・ザ・U.S.A.(のツアーの一環で開催)』ですよね」と、うらやましそうに伝説の現場の熱狂を知る観客を見つめた。
その一方で、吉田も負けじと「僕はロサンゼルスでステイプルズセンター(当時の名称)というLAレイカーズ(NBA)の本拠地のこけら落としがスプリングスティーンだったんです。僕はそれに行っているんですよ。ステイプルズセンターが壊れるくらい盛り上がりました」と張り合い、会場を沸かせていた。
吉田、自身の子を歌であやす「ロックで泣きやんだりするんですよ」
また、本作はスプリングスティーンと父親との物語でもあるが、吉田自身も9月に父親になったばかり。MCから祝福されると、自身は現在56歳ということで「オールドルーキーです」と照れ笑い。
父親になった今の心境を「この年になっての子どもですから、とにかく自由に。何でもやってほしいです。スポーツでも、音楽でも、何でも好きなことを追求してくれたらいいなと。あんまりああしろこうしろ言わず、自由に。そんな時代じゃないですか」と打ち明け、自分の子には自由に伸び伸びとやりたいことを追求してほしいという思いを伝えた。
ちなみに、子どもに鼻歌などを聴かせることもあるそうで「クラシックとかジャズとかも聴かせているんですけど、意外とロックで泣きやんだりするんですよ。『おっ?』と思いますよね」と、ほっこりエピソードを明かした。
その後、おもむろにギターがステージに登場すると「これ高いんですよ!桁が違いますよ?」と慎重に受け取り、スプリングスティーンの名曲「ハングリー・ハート」を弾き語りで披露。観客からはライブ会場さながらの歓声が上がっていた。
映画「スプリングスティーン 孤独のハイウェイ」は11月14日(金)に全国ロードショー。
◆取材・文=武原堅人(STABLENT)

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